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思想に殉ずる貴さ

 男として生まれてきて一番理想的な生き方は「理想の社会を実現するために尽くす」ことです。
 しかし、それが適わぬ時の次善の生き方は「思想に殉ずること」でしょう。
 そして、一番恥ずべき生き方は「わが身可愛さに理想を捨てる」ことでは無いでしょうか?
 私は利己的な理由で思想を曲げるような男に生きている価値はない、と本気で思います。そのような男は去勢するべきです。
 そのような私の主張は、果たして過激でしょうか?
 皆様も漢文の授業で「士は己を知る者の為に死す」という言葉を習ったと思います。この文章に共感しないような方は、そもそも大前提が違う方ですので、いくら話をしても無駄でしょう。
 無論、命を投げ出すことに抵抗のある方はいるでしょう。しかし、今回私が話しているのは「健康」と「思想」のどちらを優先させるか、という話です。
 自分の命を賭けろとまでは誰も言っていないのに、我が身の体調を優先して思想を曲げる者がいれば、その様な男は去勢した方が世の為、人の為、そして、本人の為であること、言うまでも無いと考えます。

 サーズ2型コロナウイルスの蔓延により、ワクチン強制接種を容認したり、いわゆる「反ワクチン」を攻撃したりするワクチンカルトがかなりの勢力を持つようになりました。
 私は彼らの言動を見ていて、デジャヴを感じました。あまりにもアンチヸ-ガン(アンチヴィーガン)とその主張が似ていたからです。
 一般に彼らの多くは相手の主張に対してまともに反論しようとしません
 そのような、議論することなく一方的に相手の主張を(碌に読みもせず)レッテルだけ貼って否定するのは、これまで主に左翼の方がしてきた行為ではあり、実際ワクチンカルトにもアンチヸ-ガンにも左翼活動家が少なくありません。
 しかし、このワクチンカルトやアンチヸ-ガンはいわゆる左翼だけでなくネトウヨも存在しており(私はネトウヨも思想的には左翼だと考えていますが)、そして彼らは「反ワクチンは左翼だ!」「ヴィーガンは左翼だ!」というレッテルを盛んに貼っているのです。
 反ワクチン訴訟を起こしている弁護士は『大日本帝国憲法』復原・改正論者であって、帝国憲法現存を唱える人間が左翼に見えるネトウヨの左右の基準は明らかにオカシイですし、動物のために倫理的な観点から菜食をすることがヸ-ガンの定義でそれには大乗仏教の精進料理も当て嵌まりますが、精進料理が左翼思想だというとの精神状態の正常性が疑われるでしょう。
 が、多くの人間がレッテル貼りに終始している中で、私はごく一部の人間が反論らしきものを行っているのを目撃しました。そして、その数少ない反論を読み、彼らの「本音」を知ることが出来たのです。

 結論から言うと、ワクチンカルトもアンチヸ-ガンもどちらも言っていることは「健康第一!」だけです。それ以上のことは何も言っていないのです。
 無論、サーズ2型ワクチンの接種に反対している人の多くは健康上の理由ですから、ワクチンカルトが健康上の理由でワクチン接種を推奨するのも、一理はあります。
 しかしながら、ワクチン接種を拒絶している人の中には、そもそも健康上の理由だけでなく思想上の理由で拒絶している人もいるのに、ワクチンカルトは意図的にそれを無視するのです。
 私もサーズ2型ワクチン接種を拒否している最大の理由は思想上の理由です。
 その理由は大きく2点あり、一つ目は医療利権複合体による支配体制への協力の拒絶ですが、この論点は多岐に回るので別述します。
 二つ目は、これがワクチン接種拒否者の一部がアニマルライツ活動家でもあることの最大の理由ですが、ワクチンの免疫強化剤にスクワレンが使用されていることです。
 そもそもワクチンは抗原を投与するだけでは身体が異物と認識しないため、今のワクチンの多くは身体が異物と認識するよう免疫強化剤を入れています。それが副反応の原因であることは多くの方がご存知でしょう。
 が、免疫強化剤は単に副反応の原因であるだけではなく、稀少種のサメを殺して作ったスクワレンが入っているのです。アニマルライツの観点からはこれは許容できません。
 これはアンチヸ-ガンの主張にも関係しますが、アンチヸ-ガンはよくアニマルライツ活動家に対して「肉を食べないと不健康になるぞ!」と言います。
 ですが、このような主張で論破が出来ると思っている人は、正気を疑われるでしょう。
 こちらは倫理上、思想上の話をしているのに、健康の話をするというのは要するに「それをするとお前の為にならないぞ!」と言っているようなものです。
 「お前の為にならないぞ!」と言われても、こちらとしては「いや、私は自分の為にしているのではないから、そもそも論点が違います」で、話を打ち切るしかありません。

 高校時代、私が政治活動をしていると生活指導の教師が「そんなことを言っていると損するぞ」みたいな説得をしてきました。
 要するに、政府や左翼を批判していると、その人間が怒って私に危害を加えるかもしれない、だからそんなことはやめろ、というロジックです。
 ある時私が「仮に私がヤクザに殴られた場合、私は悪くありませんよね?」というとその教師は「もしもお前がヤクザの悪口を言った結果殴られたならば、お前が悪い」と言いました。
 ヤクザと云うのは悪いことをしているからこそ、ヤクザなのです。そのヤクザに「悪い子はやめましょう」と言った結果殴られたら、それは「ヤクザの悪口を言った方が悪い」という、極めて非倫理的な指導をその教師はしたのです。
 私が以降、その教師の指導に従うことを倫理的悪と見做したことは、言うまでもありません。
 ワクチンカルトやアンチヸ-ガンの主張の多くは出鱈目ですが、仮に一億歩譲ってその主張が百パーセント正しいとしても、それは件の生活指導の教師と同様、「わが身可愛さに倫理観を捨てよ!」と言っているだけですから、一顧の価値もないものです。
 思想に殉ずる貴さを知らない人間、否、その様な生物をそもそも人間と言えるのかをすらも私には疑問ですが、己の健康を思想よりも優先する恥ずべき人外生物の仲間になってはならないことは、言うまでも無いことです。


ここまでお読みくださり、本当にありがとうございます。 拙い記事ではありますが、宜しければサポートをよろしくお願いします。 いただいたサポートは「日本SRGM連盟」「日本アニマルライツ連盟」の運営や「生命尊重の社会実現」のための活動費とさせていただきます。