女性が性行為を忌避すると「古い時代のジェンダー観」扱いすることこそ女性差別では?
いいたいことはTwitterで半ば言いました。
ここで紹介した二つの記事は小出平走歌氏が書いたものです。
まず、本名・性別は不詳ですのに「男」と判断してしまったことを、あらかじめ謝罪します。言っていることがあまりにもおっさん過ぎましたが、おっさん的な女性がいて悪いという訳では、ありません。
いや、だけど、小出平流の「おっさん的」なのは、やっぱり悪いことだと思います。
例えば、彼の最初の記事でのこの言い方。
多くの男性と交際し、なかなか幸せになれないと悩んでいる女性がしばしばすがるそうで、悪い男とのセックスで子宮に宿った悪い霊を取り払えば幸せになるという「教義」を掲げている新しいスピリチュアルだ。
これを言っているのがおっさんだろうが、おばさんだろうが、とにかく愛が無い人であるのは判ります。
悪い男とセックスしたら、そりゃ「悪霊に取りつかれた」ような気分になるでしょうし、なんとか「過去を取り払いたい!」と思うでしょ。
私はアセクシャルの童貞だから、そう言う女性の気持ちがリアルにわかる訳では無いけど、ビッチに抱きしめられた時には、身体を何度も洗って、もう、霊的にも浄めたいと思いましたよ。
そういう感情は何ら悪いものではないし、そういう感情を満たすという意味でのスピリチュアルはむしろ社会に必要ではないですか?
ところが、小出平さんはその「悪い男とのセックス」を後悔している人に癒しを与えるスピリチュアル系の人たちに、こんな評価を与えるのです。
たくさんの男性と経験することを「悪」呼ばわりし、あくまで女性は貞淑でいるべきという古い時代のジェンダー感を押し付けているところが狡猾である。それを悪と刷り込んでしまうことがいかにも男性社会の日本らしい。
いや、だから、彼らはあくまでも「悪い男とのセックス」を避けているのであって、そうだとすると必然的に性行為へ慎重になるのは当たり前なのに、そのことを「古い時代のジェンダー観の押し付け」扱いするって、頭大丈夫ですか?
他人のデリケートな話とそれに基づく感覚を「古い時代のジェンダー観」と言って切り捨てる、小出平さんの方が「男性社会の(昭和ぐらいの)日本らしい」人間です。
そして、さらにこう結ぶことに至っては、失笑を禁じえません。
そもそも既存の現世の考え方から開放されることを目的としたスピリチュアルそのものの概念からも大きくはずれている。スピリチュアルとは社会に対するオルナティブな存在、つまり既存の常識とは違うもの、現存する思想と相反する存在として普及してきた。にもかかわらず、現存する社会規範を強制するのは、スピリチュアルではなく、ただの霊感商法の一種でしかない。
いやいやいやいやいや、むしろ「現存する社会規範」こそが性愛伴侶規範の押し付けでしょ?
この記事の子宮系女子と小出平さんが名付けている人達って、そういう性愛伴侶規範から逃れようとしているわけ。
どうしてそんなことも理解できないの?
このおっさん(おばさんかもしれんけど)は、目の前に「結婚するまでセックスしない」というカップルがいたら「古い時代のジェンダー観など捨てろ!」とか言い出すんでしょうかね?もう、発想がセクハラなんですよ。
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