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「ヘンリー」

「ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録(Henry: Portrait of a Serial Killer)」(86年・米、ジョン・マクノートン監督・製作・脚本)。

分冊「マーダーケースブック」などで殺人鬼に凝ってた頃にも観た。2回目。

実在のアメリカの大量殺人鬼、ヘンリー・リー・ルーカス(1936〜2001・64歳没)を描いた映画だ。

ルーカスは全米17州に渡って、83年の逮捕後に自供した件も含めて約3000人を殺したと都市伝説風に語られるが、実際に殺人罪が確定したのは10人。数があまりにも多過ぎて、本人もハッキリとわかってなかったし、もともと虚言癖があったことから、今では、実際に殺害したのは360人程度とされてるらしい。

それでもとんでもない数だけど。ルーカスはなぜか死刑を免れて刑務所で心臓発作により死んでいる。

ルーカスは、幼い頃、親からめちゃくちゃな虐待を受けており、14歳で初めての殺人に手を染め、母親も殺害している。特に女性を憎んでおり、「女は存在する必要がない。だから見つければ全て殺す」「殺人は息をするのと同じだ」「人間なんてただの白紙だ」などの言葉を残している。

映画では、同じく殺人に手を染める相棒となった変態サイコ野郎オーティス・トゥールとその妹ベッキー(ショートヘアのカワイイ子)との関係などもほぼ事実と同様に描かれている。

ルーカスが初めて心を許す存在となったベッキーも最後は殺害してバラバラにしてトランクに詰めて放置してしまう。実際も、ベッキーを殺したことをひどく後悔して犯行後にいい加減に証拠を残すようになって、足がついて逮捕されてしまうのだ。

もう殺人を犯した犯罪者というよりも、一種の怪物、モンスターだな。何の躊躇いもなくナイフやロープ、銃を使って、生理現象のように人を殺していく。ちょっと気分がすぐれないから、人でも殺すか…ってな感じで。

ルーカスは極端な例だと思うけど、人間は幼少期の親との関係でここまで怪物に育ってしまうのだな。

何も知らないベッキーがルーカスに想いを寄せて、ルーカスは紳士的にベッキーを扱うのだが、ベッキーが田舎に残してた子供の事を気にかけてて、結局、ルーカスはベッキーを殺害することになるが、なんか悲しくて残念だね。

殺す場面は出てこない。翌日、ルーカスがクルマからトランクを重そうに出して道端に放置するからわかるのだ。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。