「サイレント・ランニング」

一昨年のFBより。

親父さんの件で、串木野の親戚らが泊まりに来てくれて、有難いことにお袋さんをヘルプしてくれてるんだが、下で、テレビを見て、焼酎を飲んで、大声出して楽しくやってるらしいので、俺は自分の部屋でひっそりと映画鑑賞…と、この環境にピッタリの映画を観た。

ダグラス・トランブル監督のカルトムービー「サイレント・ランニング」だ。

動植物の保存を大事にする生物学者が3人の仲間も殺して独り宇宙船で生き延びる話(最後は自殺)。一緒にいるのは、R2D2みたいな小型ロボット3台(次々に壊れていくけど)だけなんだが、ココロが折れなきゃ、孤独も素晴らしいんじゃないかと思わせる展開。途中までは。

結局、仲間を殺してしまい地球にウソの報告をした罪悪感と、日光が足りなくて植物を枯らしてしまった後悔に負けて、最後のロボットに植物の保存と世話を託し、壊れたロボットとともに爆死の道を選ぶ。

太陽から遠く離れて隠れてて、地球からの探索通信で植物に必要な光が足りないことに気付くとか、やっぱり人間は独りでは生きていけないものなのかねー。

最後は、残ったロボットが植物にジョウロで水をあげてて、その宇宙船は果てのない宇宙を永遠に彷徨ってるシーン。まさに静寂だ。

一応、SF映画なんだが、宇宙が舞台らしい大掛かりな騒動(戦争をするとか、宇宙人が出てくるとか)もなく、宇宙船の中でロボットと一緒に植物を育ててるというジミ〜な展開なんだが、ロボットを始め、宇宙船内の様々な機械が72年の映画にしてはマニアックで素晴らし過ぎて、懐かしくてオトコノコには興奮もの。小型ロボットにはベトナム戦争で障害者となった俳優が入ってるんだって。

短くて地味だけど、優しく美しい唄声の挿入歌もあって、一回観ると頭の片隅に残って、目を瞑ると、まぶたに浮かんで来そうな、そんな詩的な感じがする映画だった。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。