「日本の戦死塚」

増補版だし資料的価値が高いと思われ、国内での戦乱の史実を学ぶにはモッテコイかもしれないが、読み物としては今一つだった。

伝承もあるけど、「大化の改新」から「西南戦争」まで、この列島は戦乱だらけだったんだなぁ。

基本、合戦、自決、処刑による敗者の首や亡骸を埋めて祀ったのが戦死塚なんだが、落とした首が遠くに飛んでって落ちたところに塚を作ったとされるものもある(例えば、有名な「平将門の首塚」のように)。

日本全国あちこち掘り返せば骨だらけなんじゃ。

正確な歴史は、もうわからないにしても、それぞれ伝説・伝承で、怪異や呪い、祟り、怨霊の源として、現在も機能している戦死塚は、勝者だけでなく、敗者も重要な意味を持つ(近代は敗者は悪とされたけど)という観点から、日本の土着文化に根を張っていると思うね。

圧巻の200頁に及ぶ巻末の一覧を見ると、確かに熊本にもたくさんある。ココ、菊池市にも西南戦争で亡くなった政府軍の将兵100名を祀ったものもあるね。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。