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「床」と云う字で連想するイメージはヒトそれぞれだろう。
「ゆか」と読めば
関西人なら京都鴨川、貴船「川床」だろうか。
 以前関わっていた仕事の先輩方が酒が入ると「女性を口説くなら貴船に連れていきや~、貴船ですき焼き御馳走するんや!ほんならバッチリやで…頑張れ!」
誰も女性を口説く相談などしていないのに…「貴船のすき焼き」を何度も聞くことになった…
 元電機メーカーの部長と元放送局の部長だが…何度も聞かされた、その元部長さん達は何度も貴船に違う女性と行ったとうそぶくわけですな…

僕はまだ「貴船のすき焼き」は食べていない。(誰か連れていって…「私を貴船につれてって…」)

 ホンの少し色っぽい?話になったので「ゆか」ではなく、「とこ」「床」とくれば…「床上手」と云う言葉もある、むかしの時代劇では
「島原の吉野太夫はたいそう床上手らしいな…へっへっへっ…」とかセリフが有ったとか無かったとか…


テレビで普通に流れていた…そんな言葉を耳にすると、友一少年(大人が答えに困る質問が大好き)は「とこじょうずってなんや?」と当然口にするが、祖父も祖母も気きこえん振りをする…

両親はあからさまに無視をする…

一つ上の姉は「あんたアホやな…トコはねるとこのトコやから、寝るのが上手といことやろ…」とか言ったとか言わんとか…

「…寝るのが上手…寝かすのが上手なのでは無いのか?…子守唄か?寝物語か?…ピロートークか?…」

僕の頭の中は「トコ、トコ、トコ…、お馬はみんなとっトコ走る♪とっトコ走る…♩(書いてから気づいたが…とっとこ…ではなく…パッパカの様な気がする…)」だ…
トットコハム太郎が世に出るのは其より随分後である…(トットコは良いオノマトペだ…トコの前にスタッカートの効いた「トッ」を入れて「トコ」から見事にはね上がる表現だ!)

「エエとこ」「いろんなとこ」「おばあちゃんトコ」は「所」で

常夏、常世 …
居座ったり、いっもだったり、場所だったりは「とこ」なのだろう…
だから…「常」も「所」も「床」も「とこ」なのだ。

「床」とくれば
「床の間」「床柱」「床上げ」「床飾り」「床框」「床擦れ」「床畳」「床離れ」「床払い」「床屋」「床山」「寝床」「苗床」「糠床」…


「しょう」と読めば「床几(ショウギ)」(椅子のようなもの)や「病床」寝転んだり、座ったりだ、「とこ」と云う音に漢字を当てたので「床」であったり「常」になったり「所」になった…

ま~国語学者でも民俗学者でも無いので、当てずっぽうとと言われれば反論する術はないが、あながちそんなに的外れでも無いような気がする…


元々こんな話を書くつもりは全くなかった…
「床」で「床の間」「糠床」「苗床」あたりで…とっとと話しを終わらすつもりでいたんだが…

そう言えば、先日、奈良の実家住みの若い衆と話をしていたら、ゴールデンウィーク中は僕は田植えがあるから大変なんです…と話をしだした…「僕は兼業農家の一翼を担っているので」大変なんだ!大阪都会子のおっさんにはわからんやろ!ぐらいの勢いで話し出したから…

おっさん「田植え…まだ早いんと違うか?」

若衆「田植えでは無いですけど…あ…いや…事前準備で…種を…」

おっさん「種もみか?苗代作りか?籾は水に浸けて発芽させたりするんか?」

若衆「な…なわしろ…ってなんですの…」

おっさん「…」

おっさん「田植え、違うやないか…」

若衆「…」

直ぐに撃沈しやがった…

都会っ子のおっさんは田植えの知識は無いと云う思い込みで「田植え」=「大変」と云う公式でハッタリを効かしてきた訳だ…

その後…「アジア諸外国と日本の稲作文化の違いについて」を軽くレクチャーはしたが…サッパリ理解はしていないようだった…

こんな…話しも書くつもりは無かった…

「糠床」の発酵を小倉ヒラク氏かドミニク・チェン風にカッコよく書くつもりだったのだが…
「思考も発酵が必要だ…」的な…

この辺で話しを終わらしたいと思います…

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