言葉通りの意味で、視界がせまく、まぶたが重い。

左の上まぶたに、ものもらいが出来た。熱を持って鈍く痛み、気を抜くと涙が出そうになる。私の本質はまぶたにあったのかと思うほど、何も集中できなくなってしまった。今週も来週も取材が立て込んでいて、明日は人生初の「ちょっとしたパーティー」に呼ばれている。なんでそんなときに。


とにかく早く治したくて眼科に行ったら、おじいちゃん先生に「ちょっと疲れちゃったのかな」と目をみて静かに言われた。「頑張れ」と言われることは多くても、労われることはとても少ない。泣き出しそうなのをこらえて「早く治したいんです」と細い声でなんとか答えたら、間髪入れずに「じゃあ、芯と膿を出しましょう。まぶたの内側から刺すから大丈夫」と返事が。 

え?まぶたの内側から?刺す?何が大丈夫なの?なんて考えた一瞬の隙に、看護師さんに頭を押さえつけられ、注射針のようなものでプッスリとまぶたを刺された。痛い!

先生は呑気な声で「あれ、出てこないねぇー」なんて言いながら、まぶたをギュウギュウ摘まんでくる。「もっかいねー」と、今度は針をグリグリと刺してくる。痛い!! 

堪えられずにぼろぼろと涙をこぼせば、「涙じゃなくて膿出したいんだよなー」と、さらに摘まむ摘まむ。痛い!!! 痛いんだよ!!!!


結局、芯も膿も出なかった。刺され損。しかも会計のときに「これで治まることもあるから」と、抗生物質と腫れ止め、目薬を処方された。おじいちゃん、はじめからそれくださいよー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?