#やっと理解できた! "株価"と"金利"の関係性について
こんにちは、29歳一児の父でしがないサラリーマンをやっておりますサボと申します。
✔︎金利が上がる⤴️と株価は下がる⤵️
✔︎金利が下がる⤵️と株価が上がる⤴️
一般的に言われるこの関係性について、個人的にしっくりきた説明を、自分自身の備忘録として活用出来るよう纏めてます。
・金利について
1.金利の基礎知識
金利とは、銀行等に一定期間お金を預けたらどれくらい増えるのかを表す言葉です。
逆に、銀行等からお金を借りる場合には"金利"を支払う必要があります。
2.変動金利と固定金利
金利という言葉を使う代表的なシーンとして、住宅ローンやカーローンがあります。
上記の様なローンを組む際には、2通りのパターンから金利(銀行等へのお礼の仕方)を選ぶ必要があります。
それぞれのメリット、デメリットを踏まえて、自分に合ったローンの組み方を決定します。
変動金利が固定金利よりも一般的にお得である事は分かりました。しかし、金利が変動したら固定金利よりも負担が増える可能性もあるようです...。
それでは、金利は何をもって決定しているのでしょうか?
日銀?政策金利( ´ ▽ ` )...?
国債( ´ ▽ ` )...??
そうです。お気づきの通り、金利ってかなり複雑なのです。これら言葉の意味も含めてもう少し"金利"の解説を続けます。
3.日銀とは
日銀とは日本銀行の略称で、日本の中央銀行です。
様々な役割の中から3つのポイントを抜粋しました。
①紙幣(お金)を刷れる
→紙幣の偽造は犯罪行為ですが、日本の紙幣を正式に刷る事ができるのが中央銀行です。
※紙幣だけではなく硬貨も含め
②銀行の銀行
→日本銀行は、銀行の預金の一部を預かったり、銀行への貸し出しを行っています。
これを利用した代表的な金融政策が、マイナス金利政策です。銀行は日銀に預金すると金利(お礼)が付くはずですが、マイナス金利が適用されると逆に金利を支払う必要があります。
その為、銀行は積極的に融資を行い、結果的に経済が活性化するという施策です。
③金融政策
→お金の価値が上がり過ぎたり、下がり過ぎたりしない為に、金融政策を実施します。
お金の価値が上がる事は誰にとっても嬉しい事に一見思えますが、裏を返すと物の価値が下がる事(=デフレ)を意味します。
デフレになると、求人が減り、給料が下がり、リストラが始まります。
従って、緩やかな物価上昇(=インフレ)を目的として金融政策を実施します。
なぜ、"緩やかな"物価上昇なのかと言うと、物価上昇が目的ではなく雇用が増えて、給料が増える状態をゴールとするからです。
物価上昇で会社の売上が増加し利益が増え、初めて会社員の給料を上がる為、急な物価上昇は、賃金水準が上がらない悪いインフレを招きかねないのです。
4.政策金利とは
日銀が、景気や物価の安定を目的に設定する短期金利。要するに日銀がコントロールできる金利です。
5.債券とは
国や企業がお金を借りるときに発行する証券(≒お金を借りたことを表す証明書の様なもの)の事で、国や企業が資金調達するための方法の一つです。
原則(国が破綻、企業が倒産しない限り)満期には全額+利子が払い戻される仕組みの為、投資家からすると安全性の高い投資商品とされています。
変動金利と固定金利の説明時に、固定金利は「10年国債の利回り」の影響を受けると説明しました。これは、国に10年間お金を貸したときに増えるお金の事を指します。
【国債についての豆知識】
✔︎国の借金は1,219兆円、国民1人当たり約971万円
✔︎保有者内約は、日銀44%、銀行16%、生損保18%
国は様々な政策を実行する為に、国債を発行(借金)し、その多くをお金を刷る事ができる日銀が買い支えているという事が分かります。
6.長期金利と短期金利
変動金利と固定金利の違いが段々理解できてきました。
変動金利は日銀の政策金利(物価安定に向けた政策)、固定金利は10年国債の利回り(国にお金を貸した時のお礼)の影響を受けるのでした。
それでは、次に"長期金利"と"短期金利"について説明します。金利を語る上では、これらもマストで覚える必要があります。
とはいえ、長期金利≒固定金利、短期金利≒変動金利と理解して問題ありません。その理由は、いずれも影響を受ける基準が一緒であるからです。
一般的に短期金利は日銀の政策金利に基づいて調整される一方で、長期金利は需給(将来の景気予測の先取り)によって決まる為、短期金利よりも先に変動する傾向にあります。
しかし、同じ基準である10年国債の利回りが上昇したからとて、固定金利で組んだローンの金利は上がる事はありません。これが両者の違いという事になります。
それでは、最後に「長期金利と短期金利の差」が意味する事について説明します。
長期金利≒固定金利、短期金利≒変動金利と言い換える事ができたので、短期金利が長期金利に比べて低水準であるはずです。
例えば、「固定金利と変動金利が今の期間だけ一緒!」なんて事になったら、変動金利でローンを組むメリットがなくなります。
従って、「長期金利 〉短期金利」の関係が一般的であり、景気が良い局面では長期金利が上昇し、金利差が拡大する。一方で金利差が縮小する局面では、異常な事態になりつつあるという事を意味してます。
・株価について
1.株価の算出方法
株価は、EPS(1株当たり利益)×PER(株価収益率)によって導かれます。
EPSとは、企業が実際に稼ぐことができる力です。具体的には、"総利益"を"1株当たり利益"に割り戻したものを言います。
PERとは、企業が将来的に稼ぐことができるであろう期待を数値化したものです。PERは●倍と表されるのですが、例えばPER20倍の場合は単純計算で20年間で、1株当たり利益が現在の株価となります。
2.バリュー株とグロース株について
バリュー株とは、利益が出せてる(EPSが高い)のに、株価が正しく評価されてない(PER(期待)が低い)株を言います。この状態を、「割安で放置」と表現されることが多いです。
グロース株とは、株価の高さがPER(期待)に起因する株を言います。
それぞれの代表例を上の写真に載せてます。是非参考にしてみて下さい。
・株価と金利の関係について(納得できない説明)
それでは本題に戻ります。
✔︎金利が上がる⤴️と株価は下がる⤵️
✔︎金利が下がる⤵️と株価が上がる⤴️
まずは、私が納得できない上記についての説明をご紹介します。
利回りとは、投資額に対する利子を含めた1年単位の利益の割合のことを指します。
個人的な感覚値ですが、国債の利回りは1%以下、株価の利回りは3〜7%と考えてます。
国債は手堅く利回りを獲得できる一方で、株価は変動するので、確実に利回りを獲得できるわけではない為、利回りが高い傾向にあります。
これを、「株式は債券(国債、社債等)に比べて不確実性が高い為、利回りが高い」と表現されます。
確かに、上の写真の通り、国債の利回り(金利)〉株式の利回りとなる場合は、手堅くお金を増やすことができる国債にお金が集まりますが、
実際には国債の利回り(金利)が、株式の期待される利回りを越えることは極めてレアなケースです。
具体的には、国債の利回り(金利)の上昇幅は、せいぜい0.xx %程度です。
従って、国債の利回り(金利)が上昇したから、株価が下がるという説明は正しいようで不十分にも感じてしまいます。
・株価と金利の関係について(納得できる説明)
私が、やっと理解できた"株価"と"金利"の関係については、以下の通りです。
先に言うと、私は出所のインフルエンサーの信者ではありませんが、「株価と金利の関係」についての説明は彼が一番分かりやすいと思ってます。
今日1億円を貰うのと、10年後に1億円を貰うのはどちらがお得だと思いますか?
正解は、"今日"です。理由は下の写真の通り、金利1%で運用した場合でも、10年後1,046万円の金利を獲得することが出来るからです。
次に、10年後の1億円の価値(金利1%と仮定)を現在の価値に修正すると、9,052万円と評価することが出来ます。
従って、同じ金額のお金を受け取る場合は、常に今がお得であると結論付けることが出来ます。
しかし、金利(債券の利回り)が上昇すると、将来のお金の価値が上がる⤴️ので、現在のお金の価値は下がる⤵️のです。
言い換えると、企業のこれから稼ぐお金の評価額が下がることを意味します。つまり、将来のお金の価値が下がることで、企業の業績に関係なく、株価が下がってしまうのです。
特にグロース株と呼ばれる、比較的PER(期待)が高い企業については、この影響をもろに受けます。
・所感
確かに、「金利が上がる⤴️と株価は下がる⤵️」は正解ですが、表面上の理解だとイマイチ納得感に欠けます。
その裏で、将来のお金の価値を現在価値に修正(割引率と表現される)されていることを掴むと、より理解が深まると思います。
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