今日もどこかで、きっと
その日わたしは、確かにそこに導かれて、確かにそこにいた。ハワイで買ったお気に入りのサンダルを大切にしまって、その代わりにカーデガンをしぶしぶ取り出す9月。
まだ少しでも、だいすきなあの季節を追いかけていたくて、わたしは必死に抵抗していた。サンダルはまだ、しまわない。カーディガンも、取り出さない。
いっそのこと、どこまでも熱気が広がる街に溶け込んでしまえばと、思ったのを覚えている。
向かう先は、やっぱり大きな海の向こう。「面積が東京23区と同じくらい小さく、赤道に近い東南アジ