見出し画像

パニック障害と乗り物について

発病して少し経ってから気づいたのですが、
「逃げられない」状況がとても怖いのです。

私の場合は、倒れ込むような発作ではなく、息苦しくなって、とてつもない不安感が襲ってきて、居ても立っても居られない状態になってウロウロしてしまうのです。

倒れ込むほどではないので、どうにか周りには何でもないように振る舞いたいのです。取り繕いたいのです。

そんな時は、お薬を飲んでもすぐには治まらず、少しの間苦しみます。

そんな発作が怖くて、「逃げられない状況」は避けたいのです。

幸い私が住んでいる地域は田舎で、マイカーで移動していますので、公共機関の乗り物に乗る機会はまずないです。

発病して24年経ちましたが、市内の路線バスに乗ったのが一度だけ。その時は、本当に決死の覚悟でした。
ある資格試験を受けるためでしたが、会場にマイカーを乗り入れする事ができず、やむを得ず乗ったのですが。

幸いその時は無事に済みましたが、かといってもう一度挑戦する気には、なれませんでした。

タクシーには、かなり回復してから乗りました。

何年も経ってからですが。

昔のように、社員旅行だなんだと言って、列車や飛行機に乗っていた頃が夢のようです。普通に乗れていたんだなぁと、懐かしくなります。

今でもたまに、夢に見る事があります。

ほとんど「船」に乗る夢ですが、乗ってしまって出港してから、「あれ?何でワタシ、船なんかに乗ったんだろう?発作が起きたら大変なのに!」と、とても戸惑っているうちに目が覚めるのです。

そんな時は、何か胸に鉛が乗っているような、重いどんよりした気分で目が覚めます。

仕事上でも出張があるわけではないし、社員旅行も無い職場なので、今のところ助かっています。

誰かの車に乗せてもらうのも避けていました。
今は、全然平気なわけではありませんが、どうにか乗る事が出来ています。


私が、「もう薬は止めよう」と、ふと思い立って飲まなくなったのが、ちょうど1年前でした。

徐々に減薬しなければならないかな?とも思いましたが、いいやもう、ダメだったらまた飲めばいいし。そう思い、気楽な感じで止めました。

「治った」とは、思っていません。

「断薬できている」のだと思っています。

発作の一歩手前のような感じで、嫌な気分になる事はあります。

そんな時は、その嫌なモヤモヤした感情を、逃げずにじっと見つめる事をしています。

このような話はトンデモ話の部類になってしまうので、真剣に病気に悩んで向き合っている方にとっては不快だと思うのですが、今味わっている現状は、自分が出した波動の結果だという事が腑に落ちると、何かが変わってきます。

難しい事ですが、病気を敵とみなすのではなく、今の自分の現状をありのまま見つめ、認める。

発作が起きてどうしようもなくなった時、苦しい事に対して抱いている自分の「感情」を見つめてみてはどうでしょうか。

「どうしよう・どうしよう」とか、「誰か助けて」とか、泣きたい気分でもいいです。胸が締め付けられているなら、その締め付けられている苦しい部分を、頑張って見つめてみてください。感じてみてください。

それで、徐々に気分が落ち着いてきたならよかったです。

全然変わらないなら、すぐにお薬を飲んでください。

感情を見つめてあげると、認めてもらったその感情は、徐々に扱いやすくなります。す~っと劇的には症状が落ち着かないかもしれませんが、少しでも軽減されたら、うまくいっています。

そして、軽減された事に感謝し、頑張った自分をも、もちろん褒めてあげるのです。

すごい勇気ですから。やり遂げたのですから。

そうして、少しずつでも、自分と向き合う事を続けているうちに、本当に薄皮をはぐように、自分に自信がついてきます。

本当は、自分で治す事ができるのです。私達は、そんな力を、みんな持っています。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?