見出し画像

イタリア旅行記2019②

■3日目:AMヴェネチア観光→PMフィレンツェ移動
朝起きて朝食までまったりするかと思っていたらサンマルコ寺院に銀玉が!(ポケモンGO)ヴェネチア産のコバルオンというパワーワードに抗えず散歩がてら取りに行くことに。
 
6:50 am、イタリア人は皆朝遅いので人気がない。サンマルコ寺院周辺もほとんど人がいないので写真を取るには絶好だった。

早朝のサンマルコ寺院
大鐘楼

人気の少なさに、朝のシン…とした、まだ街が眠っている感じがとても良い。コバルオンに釣られてやってきたが、それ以上に早朝のヴェネチアは良かった。

水位が高い日はここも水没するらしいが、運よくこの程度で済んだ

7:00 am、卵割れたけど俺ら以外に誰もいなかったので断念。まぁヴェネチアに来てまでポケgoやらんか。そのまま散歩してリアルト橋へ。

桟橋
リアルト橋
大運河
「Ciao! Posso fare foto?」

絵になる街だ。

40分ぐらい散策してホテルで朝食、その後あの有名なゴンドラへ。TDSのゴンドラに比べると本家はでかい(またか)。6人乗りだから当たり前なのだが、今回は2人のみで乗船。街中だけ回るのかと思いきやメインの大運河まで出てクルーズ。これも朝だからより良かったかな。とても静かなヴェネチアを堪能できた。

街中は結構カツカツ
大運河は迫力あった

ゴンドラの漕ぎ手は70歳ぐらいの白髪のじいちゃん。街中を進んでいるときも知り合いと世間話したりと良い意味でフランク。仕事というより「駅まで行くけど乗ってくか?」みたいな緩い雰囲気だったので、逆にそれが心地よかった。
面白かったのは「水位が高いとゴンドラに乗れない」という謎が解けたこと。別に水位が高くてもゴンドラに乗ることはできるでしょ?と思っていたが、ゴンドラが橋をくぐれなくなるのだ(1枚目のゴンドラ、帆先が橋と同じ高さにある)。なるほど、これは体験しないとわからない。俺らが乗ったときも水位がかなり高く、普通に進むと帆先がひっかかってしまうほど。その場合は、ゴンドラを斜め45度に傾けて無理やりくぐる(!)

わかりづらいけど、これすごい傾いているからね。結構怖い

ゴンドラ満喫後、9:00 amからツアー観光。サンマルコ広場と寺院の紹介。この頃には露店や観光客がぞろぞろ出てきてにぎやかな感じ。これを見ると朝来ておいて良かったと実感した。観光は絶対早朝の方が良い。

サンマルコ寺院前、露天や人がたくさん
海の先にあるのはサン・ミケーレ島。ボート移動なので今回は断念

ヴェネチアをざっくり説明すると、
サンマルコ:キリスト教幹部。ヴェネチア作った人
サンマルコ寺院:↑の寺
サンマルコ広場:↑の前の広場
ドゥカーレ宮殿:サンマルコの家兼職場
となる。ここらへんを観光した。
 
ドゥカーレ宮殿は「へー」って感じ。豪華できれいだけど、それだけ。サンマルコ寺院は面白かった。ほぼ全ての寺院・教会・大聖堂にはキリスト教関連の壁画がたくさん描かれているが、サンマルコ寺院だけはモザイク画で描かれている。(1cmぐらいの色ガラスで作られた切り絵。ドット絵みたいなもん)なぜそんな面倒くさい画法を使ったかというと、ヴェネチアは海上都市のため、常に塩害や湿気に晒されており、絵の具ではすぐダメになってしまうため。面倒でも長持ちするよう、色ガラスでドット絵にしたというわけだ。なるほど。
また長期保存できた結果、古い時代のモザイク画と新しい時代のモザイク画が混在しているのが面白い。古い絵は浮世絵のようなのっぺりとした平面的な絵で、新しい絵は影や遠近法など技術を駆使した写実的な絵になっている。モザイク画の技術進化が良く分かる。そしてこれらを作るには沢山の色ガラスが必要となるので、ガラス産業が発展し、職人が増え、ヴェネチアングラスと呼ばれる一大産業にまで発展を遂げた。需要と供給が土台にあったというわけだ。とても理解しやすい。観光とはこうやって楽しむのか、とちょっとはコツが掴めてきた。
最後はガラス工房を見学して、ペアのヴェネチアングラスを購入。ペアで€300(36,000円)と相当値は張ったが、ヴェネチアまで来てヴェネチアングラスを買わないというのも風情がない。今の時代はネット通販でも買えるだろうけど、ヴェネチアで買ったというのが、後々の大切な思い出になるはずだ。カネの問題ではない。

敢えてクラシックな赤は外した。今風っぽい淡い色合い

昼は自由時間だったので散策しながらパニーノとジェラートの食べ歩き。ハムとチーズがうまいんだから、パニーノがうまくないわけない。ひとつ€5(600円)ででかくて超うまい。しかもイタリアーノ(現地人)しか食ってない=本当にうまいという証拠だ。観光客はとりあえず座れるレストランに行くからね。昼になると観光客だらけで余計ガヤガヤしてきた。観光地は早朝動くべきだね、確信した。
 
・ジェラート小ネタ
事前にヴェネチアのジェラート屋は調べておいたが、そんなの意味ないぐらいジェラート屋がたくさんあった。中心部に至っては冗談抜きで30mぐらいの間隔でジェラート屋がある。全店制覇するぐらいの意気込みだったけど店が多すぎたので野生の感でチョイス。1店目はピスタチオとヘーゼルナッツ、€2.5(300円)。超安い。日本だとこれで800円ぞ?

ピスタチオとヘーゼルナッツのジェラート

超濃厚。甘さではなく豆の味が死ぬほど濃厚。中盤まですごいうまかったけど後半はナッツオイルがしんどくなってきた。ヘーゼルナッツではなくジャンドゥーヤ(チョコ+ヘーゼル)にすればよかったと後悔。そのぐらい豆のパワーが強い。いやうまいんだけどね。
2店目はVenchi。Godivaのような超高級店オーラを出していたので敢えて入ってみた。ここにきて初めてトークが全部イタリア語!地味に嬉しかった。今までみんな英語で話しかけてきたからね。イタリアにいるのにイタリア語を聞けてなかった。おかげでちょっともたついたけど、なんとか会話できた(単語わからん時は英語で話したけど)。少量が良かったので1フレーバで頼んだが、値段は変わらなかった。イタリアのジェラートは2フレーバ以上が基本らしい。カップサイズは量の大小でしかないのだろう、とその場で学習した。頼んだのはマスカルポーネ。濃厚だけど日本で食べたマスカルポーネジェラートのほうがうまかった。
 
食べ歩きしている途中で「イタリアの高級チョコ屋はヴェンキ」とガイドさんが話していたのを思い出した。そういやVenchi=ベンチと読んだけど、イタリア語だからヴェンキだな、と(イタリア語はchi=キ、ci=チ)。何気なく入ったけどあれが例のヴェンキで、そういや高そうなチョコいっぱいあったなと…だったらマスカルポーネじゃなくチョコのジェラートにすれば良かったなと…色々残念だった。
帰りに大運河沿いを歩くとレストランが沢山立ち並ぶ。テラス席はところどころ浸水していた。これもヴェネチアならではか。

自由時間終了、ホテルに集合し今度はホテルから直接水上タクシーに乗り込む。行きもこうして来れれば雰囲気あっただろうけど、自然のことなので仕方ない。大運河を通り、ヴェネチアを去る。小さい街なので歴史的建造物や名所はそんなにないが、治安が良く、街並みと雰囲気が最高なので、ここでただ普通に過ごす、というのが一番贅沢な楽しみ方じゃないだろうか。ヴェネチアは歩くだけで、それだけで楽しい。大運河沿いで日が落ちるのをぼーっと眺めているだけでも良い。本当に良い街だ。
 
余談だが、ヴェネチアに宿泊するならホテルは必ず「ヴェネチア本島」にした方が良い(できればリアルト橋周辺が望ましい。立地・値段的に)。というのも、ツアーの多くはコスト削減のためメストレ地区のホテルを選ぶことが多いが、ここはヴェネチア本島と約10kmも離れており、早朝と夜のヴェネチアを楽しめない恐れがある。

メストレ地区とヴェネチアの地図

ツアーでメストレ地区に泊まると観光客でごった返すヴェネチアしか見れないし、個人で行くにしても「早朝から電車と水上タクシーでヴェネチアに行く」のと「朝食前に朝のヴェネチアを散歩する」のとでは、幸福感が別次元だ。夜は帰りの船と電車を気にしなくて良いし、何よりヴェネチアは夜歩ける。これは本当に心地よい(2019年当時、イタリアで夜歩けるのは多分ヴェネチアぐらい。それぐらい治安が悪かった)。1~2万円高くなるが、それでも本島のホテルをお勧めする。
 
閑話休題。
その後はまたバスで移動、3.5時間かけてフィレンツェへ。
宿泊はアルノ川沿いのスターホテル。中心部からかなり遠いが、部屋は綺麗。夕食はフィレンツェ名物のビステッカ(ビーフステーキ)。すごくでかい塊肉を見せられてそれを目の前で切っていくのだが、経験上こういう演出系は大抵うまくない。

ボリューミーなビステッカ。残念ながら予想通りの味だった

夕食後、ホテル近くにスーパーがあると聞いて買い出しに。見知らぬ商品は見ているだけで面白いのだが、やはりハムとチーズが安い。超安い。日本の半額以下。コンビニみたいな小さいスーパーなのだが、チーズの量り売りすらある。他の商品は日本と変わらず。1.5Lのペットボトルが独特な形状をしていた。€2(240円)の生ハムを買ってわくわくしながら食べてみたが、ゴムみたいでうまくなかった。
 
たまたまテレビでLA LA LANDをやっていたので見る。通常シーンはイタリア語で、歌だけ英語。イタリア語字幕を付けながら見ると、ところどころ単語がわかったり聞き取れもした。徐々にイタリア語に慣れてきたようだ。TG5のニュースでも知っている単語なら聞き取れるようになった。そのぐらいイタリア語の発音は、日本人にとって聞き取りやすい。

その③に続く イタリア旅行記2019③|tomo_1851 (note.com)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?