コロナで家族全滅しそうな話(第3話)

【11月16日(水)】

9時。回復した妻に下の子を病院へ連れて行ってもらう。

やはり陽性であった。

ちなみに私は妻の受診時点で「みなし陽性」という称号を受けているので
病院には行かず。

帰ってきた下の子は熱でグッタリ。

しかし、お昼寝をして数時間したあたりから元気になり、体温も平熱に。
翌日以降はすっかり平常運転に戻った。

若いって素晴らしい。

一方、私は頭痛・悪寒・発熱・倦怠感の一斉攻撃を食らっていた。

ほんの少し起き上がっただけで、その10倍近い時間の安静が必要になる。
(私は普段、38.5℃の発熱でも無理をすれば普通に行動できる)

3時間寝て、体力が足りずに起床。そしてまた3時間すると疲れ切って眠る。
この繰り返しだった。

さらに、体温は解熱剤を飲んでようやく39.0℃である。

ベッドの上で、時間が過ぎていくのをただただ眺めているだけ。


20代の頃、インフルエンザで自宅待機をしたことがあった。
平熱で他の症状もなく、仕事に行かなくて良い開放感でゲーム三昧だった
が、今回はそうはいかなかった。


前日、食べても食べても空腹感を感じる(=具合が悪い証拠)状態だった
が、一転して何も食べられなくなってしまった。

普通の人と同じように『病人』になってしまったのだ。



【11月17日(木)】

下の子は元気。妻もようやく調子が上向いてきた。

私はベッドから起き上がるのも辛い。上の子は症状なし。

みんなが日中何をしていたかもわからない。

私は隔離部屋でYoutubeを垂れ流していたが、あまり記憶にない。

さすがに明日の朝には熱も下がるだろう…そう思っていた。

下の子が「一緒に寝たい」と言ってくれたので、お互いに陽性者ということ
もあり2人で就寝(初!)


【11月18日(金)】

上の子は未だ元気。まさかこのまま陰性で終わるのか…?

私は悲しくなるほど症状に変化がなし。従って、印象に残る
出来事も特になし。

頭痛と悪寒に苦しんでいるうちに、陽が昇りそして沈んでいく。

今日もまた、悲しくなるほど無意味に1日を過ごしてしまった。



【11月19日(土)】

早朝、ベッドに人の気配。
いつもより5時間近くも早く起きた上の子が着替えを終えて立っていた。

おそらく、上の子と2人で寝ることはあっても下の子だけと…というのは
今まで一度もなかったので、寂しかったのだろう。

ちょっとだけ…と思い、30分ほど一緒にいたら程なく眠りについた。
そして、体がいつもより熱いことにも気づいた。


39.0℃である。


はい、1週間かけて無事に全滅しましたとさ。

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