014 『一芸に秀でた子を育てる』ために、考える力を育てる

私の子どもの頃の話を書いた前回「013 『一芸に秀でた子を育てる』思いになった私の子ども時代 」。今回は、011話、012話で書いた、『一芸に秀でた子を育てる』ための我が家の子育ての続きを書かせていただきます。

⑧工夫する力を育てる
これは大事だと思います。でも簡単です。大人が手を出さない。
でも、すごく難しい。
大人はすぐ、もどかしい子どもを見ると手を貸したくなります。それをぐっとこらえる。

小さい子どもに「はさみがない」と言われると、「どこそこにあるよ」と言いがちですが、「そうなんだ」とだけ言います。「お母さんのハサミ貸して」「私のハサミ見なかった?」などという言葉を自分で導き出してくれれば良いなと思います。

我が子たちは皆、物作りが好きです。

長女は料理が得意で、小学校4年くらいから、家の残り物で、肉料理も魚料理もなんでも作ります。末っ子にパン食べさせておいて、とお願いして出かけると、末っ子がパンを作りたい、と言ったからと、作り方を調べて、小麦をこねるところから一緒にやってくれていました。

次女はアクセサリーが好きで、いろいろなパーツを買って、デザインから考えて、自分で作成します。はじめは、ワイヤーの閉め方や、パーツの選び方がいまいちで、すぐ壊れてしまったりしましたが、だんだんと工夫して、丈夫なものを作ってくれます。

末っ子は、段ボールでハムスターの家を作ります。どうすれば、ハムスターが遊んでくれるか、毎回工夫して作ります。

たいしたことのない日常ですが、それが正しい工夫か、失敗か、そんなことは良いと思います。
自分のことでも良し、相手がどうしたら喜んでくれるかでも良し、こうしてみよう、これはどうかな、そういう「工夫」が自発的に自然と出来るようになれば、これから何か壁にぶつかることがあっても、自分で壁を打ち破る、超える、回避する、様々な工夫で乗り越えてくれると思います。

⑨金銭感覚を養う
お金については、貯めるばかりではなく、良い使い方をして欲しいと思います。

無駄なことには使わず、必要なところに投資する。
ケチになることはないと思います。ため込みなさい、とも思いません。

100円のチョコレート。

ただ食べたいだけなのか、この後のやる気につながるのか、おまけが欲しいだけなのか、友達の家に持っていくおやつにしたいのか。

そのチョコレートは100円の価値があるのか。

あまりチョコレートを食べない私には、価値があまりありません。
でも、チョコレートが大好きな子どもたちには、ものすごく価値は高いと思います。

だったら、買うのが最良なのか。

家に似たようなお菓子はないか、50円のものでもっと良いものはないか、今日は我慢して、次回もっと良いものを見つけた時に買ってもらう方が良いのではないか。

それらを考えた上で、
そのチョコレートには100円の価値があるのか。

どんなものでも、無駄遣いせず、必要なものにはきちんと投資できるようになって欲しいなと思います。

つまりチョコレートに限らず、選択肢を複数持って、納得のいく選択が出来る様になって欲しいと思っています。

「一芸に秀でる子」をモットーに、部活のために中2から私立に転校して寮生活を送っている中3、受験勉強を自ら希望し、読書力だけで乗り切ろうとする小6、彼氏アリのおしゃまな小2の三姉妹を育てる母です。普段は、書籍などのデザイン・編集・雑用をこなす、獅子座のAB型です。