025 突然「転校する」と言い出した長女

前話は、我が家で実践している、子どもに自発的に勉強させる方法を『024 休校措置中、子どもが勉強しないと悩んでいる親御さんへ』としてお伝えしました。

今回は、中学3年生の長女のお話です。

以前書きましたが、3歳からバトントワリングを始めた長女。準備体操は毎回抜けだし、踊りの練習になると戻っていく、というのが定番でした。しかし根気よく連れて行っていると、6歳になったころから急に抜け出すことがなり、のめり込み始めました。

小学校4年生頃には、私はバトントワリングの強い中学校へ進学したい、と言い出すように。やりたいことがあるなら是非頑張って欲しい、と思っていましたが、6年生になった途端、行きたいと言わないように。

理由はわかっていました。中1の春夏に行われる、とある大きな大会に出るためです。その頃メンバーが減ってしまっていた時期で、今自分が抜けてしまうと、人数的にその大会に出れなくなってしまうかも知れない、という懸念があったのです。

そこで娘は、「このメンバーで大会に出る」と言って、中学校は地元の中学校へ進学しました。
部活にも入りましたが、週末にバトントワリングのレッスンに行こうとすると、緩い部活にしか入れず、それでも土曜は部活の為に、お休みしなければいけません。

大会への参加も無事に終えた頃、再びメンバーが増え始め、今なら大丈夫と思ったようで、中1の夏休みが明けてすぐ、転校したい、と言い始めました。高校からは、バトントワリングの強い学校に行くだろうとは思っていましたが、善は急げと言わんばかりに、まだ中学校もひと学期しか通っていないのに、転校って・・・。

娘と相談して、中2から受け入れてもらえるなら、ということで、本人が希望していた学校へ問い合わせると、編入試験を受けて下さい、と言われ、中1の年明けに受験し、見事合格をいただきました。

ということで、中2から今の学校へ転校し、寮生活を行っています。

親としては、バトントワリングの技術も決して高いわけでもなく、単に好きだという理由だけで飛び込むことは、とにかく大変だろうと思いながら、本人の希望を叶えるべく、送り出しましたが、案の定、ゴールデンウィークに帰省したいと連絡がありました。

ついこの間行ったばかりだけど!? と思いましたが、よほど帰りたかったのか、部活の先生や寮の先生など、方々に根回しして、了承を取り付け、帰ってきました。帰ってきたからと言って、何をするわけでもなく、「何のために帰ってきたの?」と聞くと、「コナンの映画が見たかったから」なんて答えていましたが、相当精神的にキツかったんだと思います。

あまり自分からグイグイ行くタイプでも、目立つのが得意なわけでもないのに、グループが出来ているところへ一人で飛び込んでいったんですから、本当に大変だったと思います。

私の友達に「転校した最初は、何でこんな所に来ちゃったんだろうって思った」と言っていたそうです。親の私には言わないけど、クラスでも、部活でも、本当に大変な思いをしたんだと思います。

でもそのゴールデンウィーク明けに事件を起こします。
連休明けに学校へ行くと、学校に置いておいたはずの彼女のワークブックが無くなっていたというのです。
クラスの皆に担任が知らないかと聞くと、クラスの皆が一斉に、自分の机やロッカーを調べてくれたそうです。

結局、自分の寮の部屋にあったそうですが、皆さんに心配とご迷惑をおかけしたと言うことで、皆の前で謝ったそうです。

その時のことを話して下さった先生が、お嬢さんが困っていると伝えると、皆が一斉に動いてくれる姿をみて、受け入れられているんだなと感じました、とおっしゃっていました。

また別の先生は、クラス替えがない学校のため、1年生の時は部活ごとに固まっていましたが、お嬢さんが来てからは、部活の垣根を越えて、皆が仲良くなったと思います、とおっしゃって下さり、とても嬉しかったです。

ドラマのような中学校生活も、先日終わり、来月からは高校生です。

高校のある学校に通っていますが、一貫校ではないので、内部受験があります。これも無事に合格を頂き、進学できることになりましたが、彼女の勉強のことは、また次話に書いていきたいと思います。

「一芸に秀でる子」をモットーに、部活のために中2から私立に転校して寮生活を送っている中3、受験勉強を自ら希望し、読書力だけで乗り切ろうとする小6、彼氏アリのおしゃまな小2の三姉妹を育てる母です。普段は、書籍などのデザイン・編集・雑用をこなす、獅子座のAB型です。