スノーボール

30代サラリーマンです。主に書評ブログにしたいと考えております。投資にも興味があるので、マーケット雑感も記述していきたいと思います。

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最近の記事

瀬島龍三日本の証言: 新・平成日本のよふけスペシャル 単行本 – 2003/2/1

僕が中学生か高校生くらいの頃に、笑福亭鶴瓶さんとウッチャンナンチャンの南原清隆さんが司会を務めていた番組があった。時代は、90年代後半か2000年代前半だったと思う。 番組の名前は、「平成日本の夜ふけ」だったと思う。 野中広務さんや佐々敦之さん、後藤田正晴さんがTVに出られて、二人からのインタビューに答えていた。これらの例からも分かるように、いわゆるバラエティーには通常出ない大物がTVに出演しており、屈託なく二人の答えているので、非常に興味深く、視聴率も良かったと思う。

    • 運は遺伝する: 行動遺伝学が教える「成功法則」 (NHK出版新書 710) 新書 – 2023/11/10

      言ってはいけないが、エビデンス(事実)から積み上げて本音を言ってしまう橘玲さんの本なので購入し、読了した。 本書は、行動遺伝学の大家である安藤寿康先生との共著である。中身としては、対談本である。 橘玲さんは作家なので、エビデンスで積み上げると言っても、科学的でない単純化をしている部分があったが、そこは安藤先生がデータがないと一蹴していて、内容についても説得力があった。 行動遺伝学では、一卵性双生児(遺伝的に同一)と二卵性双生児(遺伝的に異なる)をベースに実験データを積み

      • バフェット解剖 世界一の投資家は長期投資ではなかった (宝島社新書)

        バフェットさんも好きだが、著者の前田昌孝さん(日経新聞の元記者)も好きなので、楽天ブックスで購入読了。 前田昌孝さんは元日経新聞の記者であるが、新聞記者らしくないから好きである。 ここでの新聞記者らしくないとは褒め言葉である。具体的には多くの新聞記者が取材源から取材したことを書く。しかし、取材源は往々にして、マスコミに情報を出す時に、ある種のバイアスをかけて情報を出す。また、多くのマスコミ人は数値の議論が苦手なため、どうしても文章が『物語』となっていて、ファクトに基づいた

        • 松本大の資本市場立国論―日本を復活させる2000兆円の使い方

          マネックス証券の会長、松本大さんの資本市場論である。 著者は、東大法学部卒でジョン・メリウェザーの手ほどきをソロモンブラザーズで受け債券トレーダーとして頭角を現して、ゴールドマンサックスで最年少パートナーとなった。ゴールドマンでは債券トレーダーから、不良債権ビジネスを立ち上げて、東京オフィスのほとんどの利益を稼いでいたともいわれる伝説中の伝説の人である。 プライベートでは、テレ東の大江麻理子アナと再婚する等、世の男性の羨望を集めることを成し遂げており、とにかくすごい人であ

          ウォール街に宣戦布告した男―買収戦争 テキサコvs.ペンゾイル 単行本 – 1990/2/1

          1980年代最大の石油会社の合併を描いた本。 大学時代に会社法を勉強していたこともあり、興味があって手に取った。 ブルース・ワッサースタインやマーティン・リプトンといった会社法の大家が関わった(両者は自分が会社法を勉強していた2000年代後半で既に大家となって教科書に載っていた)案件ということで読もう読もうと思っていて、見つからなかったが、大きな図書館から取り寄せることでやっと読むことが出来た。 内容はというと、ゲッティ・オイルという大きな石油会社の2代目の大株主である

          ウォール街に宣戦布告した男―買収戦争 テキサコvs.ペンゾイル 単行本 – 1990/2/1

          大インフレ時代! 日本株が強い

          最近youtubeで見聞きするエミンユルマズさんの本であり、著者がどのような考え方の人なのか知ってみたいと思い、購入読了。 著者の考えは、下記の三点に絞られる。 1.日本は、地政学的に重要な拠点となっており、先進国であるためインフラも強い。従って、中国とアメリカが対立しているこの状況で、ライジングな国となる確率が高い。 2.日本は人口減であるが、人口減の中でもロボットやAIにより生産性は高まっていく。むしろ21世紀では貧富が拡大するため、人口の多い国はベーシックインカム

          大インフレ時代! 日本株が強い

          英語の新常識 (インターナショナル新書) 新書 – 2022/2/7

          大学生の時から、英語学習でお世話になっている杉田敏先生の本のため、即購入・読了した。 著者の本では、ビヌエット(ミニドラマ)の形で、生きた英語を学べるようになっている。最近ではNHKラジオは引退され、専らムック本の形で四半期ごとに本を出されている。継続しているのを見ると、やはり一定のファンはおられ、売れているのだと思う。 この本であるが、英語の学習本ではなく、生きた英語の文化を語っている。僕は著者のファンなので、やさしいビジネス英語(90年代の本なので、正直言って世代では

          英語の新常識 (インターナショナル新書) 新書 – 2022/2/7

          ソロス 単行本 – 2004/6/4

          伝説の投資家と呼ばれるジョージ・ソロス氏の本である。 中学生くらいの時に、100人の20世紀というタイトルのTV番組でソロス氏の存在を知った。 一人の投機家(市場に対して大きなレバレッジを効かせ、流動性を供給し、かつその読みによって利益を得る人)が大英帝国の誉れ高いBOE(イングランド銀行)を打ち負かしてしまったということを知り、大きな衝撃を受けた。 今でもその番組はYoutubeで確認できる。 ソロスはハンガリー生まれのユダヤ人である。 父親はエスペラント語で出版

          ソロス 単行本 – 2004/6/4

          三本の矢〈下〉 単行本 – 1998/4/1

          三本の矢の下巻。 日本の戦後の金融行政はあるところまでは大蔵省による集団指導体制で銀行は潰れることなく発展し、本来の目的である信用創造を果たしていたため良かったと思う。しかし、バブル崩壊後、皆が疑心暗鬼になりその悪さが際立ってしまったと思う。 銀行は、企業の長期の資金調達のために金融債を発行することが許されている「日本興業銀行」「日本長期信用銀行」「日本債券信用銀行」の三つの長期信用銀行と従来型の預金を集める都銀に別れており、棲み分けがなされていた。 高度経済成長が終わ

          三本の矢〈下〉 単行本 – 1998/4/1

          三本の矢〈上〉 単行本 – 1998

          1998年に出版された本であり、出版から25年も経過しているものの、日本の政界・官界・財界を描いたものとしては秀逸な出来の本である。著者は、現役の経産省の官僚であり、役職は課長補佐だったとのこと。 余談ですが、昔は官僚でも際立った人がいてこの本のように匿名で秀逸な本出したりしていたが、今はせいぜいキャリア論等の自己啓発本を書くくらいで面白い人がいなくなってしまった。日本の官界の影響力の低下を背景に、そういうレベルの人たちは他所の業界に行ってしまったのだろう。 もちろん、そ

          三本の矢〈上〉 単行本 – 1998

          コスパで考える学歴攻略法(新潮新書)

          藤沢数希さんが、日本の教育制度(学歴社会)について書いた本。 著者は、中学受験をしていないものの、大学時代に中学受験の塾講師をやっていたようで、その際に日本の教育システムの素晴らしさに気づいた、とのこと。 自分は中学受験なんて存在しない田舎出身だけれど、現在の住んでいる地域が半分くらいは中学受験をするようで、息子(1歳児)のためにもどういった状況なのか勉強しようと手に取った。 興味深かった点は、下記三点。 一点目が中学受験をすると、中高一貫校に通うことになり、教育費が

          コスパで考える学歴攻略法(新潮新書)

          株式市場の本当の話 (日経プレミアシリーズ) 新書 – 2021/3/9

          日経新聞の記者だった前田昌孝さんが書いた本。 彼の書いたコラムは非常に面白く暇つぶしには非常に良い。時折、とても参考になるインサイトがある。 本書では、第1章で、「バフェット流は正解か?」と題して、バフェットのイメージである、CFのしっかり生み出す会社をしっかりと取捨選択して、永久にホールドする、というのは本当の姿ではない、と言っている。 代わりに、実体は、それらの候補を選択購入し、ダメ(パフォーマンスが振るわない)だったら投げ売ることをうまくやっている投資家である、と

          株式市場の本当の話 (日経プレミアシリーズ) 新書 – 2021/3/9

          完全なる投資家の頭の中──マンガーとバフェットの議事録 (ウィザードブックシリーズ)

          本書は、バフェットの相棒のマンガーの投資に対する考え方をまとめた本である。 マンガーが今年の株主総会で、言っていたことが面白かったので、購入読了。 マンガー氏いわく、 ・アメリカでの大統領選挙で勝ったのは、バイデンでなく、エリザベス・ウォーレンであり、バーニー・サンダースだ。(つまり、これからのアメリカは社会主義化した政策が取られる。低金利と政府による財政ファイナンスで、若い世代が金利で儲けることは難しくなる。) ・ロビンフッドで、今儲けている人(金融緩和でレバレッジ

          完全なる投資家の頭の中──マンガーとバフェットの議事録 (ウィザードブックシリーズ)

          アメリカン・ロイヤーの誕生―ジョージタウン・ロー・スクール留学記 (中公新書)

          小室圭さんが、アメリカのロースクール(しかもJD)を卒業されるということで、昔読んだことがある本であるが、再読してみた。 著者は、日本人が通常留学で取得するLLMでなくJDを取得されている。JDとはJuris Doctorの略で、勉強量がものすごい。 具体的は、下記のようなストーリーが出てくる。 ・アメリカの法学部の教科書は、ケースブックと呼ばれるもので、非常に分厚い。家との往復はバックパックを利用するが、あまりぶも分厚く重いため、知力より腕力が鍛えられる。 ・心配性

          アメリカン・ロイヤーの誕生―ジョージタウン・ロー・スクール留学記 (中公新書)

          マラソンは毎日走っても完走できない 「ゆっくり」「速く」「長く」で目指す42・195キロ (角川SSC新書)

          有森裕子、高橋尚子を育てた小出義雄氏の、一般市民ランナー向けに書いたマラソンのトレーニング方法を記述した書籍である。 本書のメッセージを一言で言うなら、「脚と心肺に負荷をかけたトレーニングでないと意味がない。適切な負荷のかけ方は、インターバル走やレぺである」ということである。 市民ランナーのKPIは、月間走行距離であったりするのが普通だと思うが、脚つくり、心肺つくりのために、自分を追い込むトレーニングをする必要が分かった。 小出監督は、根性論でなく、科学的な方法で人を育

          マラソンは毎日走っても完走できない 「ゆっくり」「速く」「長く」で目指す42・195キロ (角川SSC新書)

          ムネオ流マラソン術 仕事人間でも走れる42・195km

          あの国会議員の鈴木宗男さんの本である。 鈴木宗男さんというと、一時期田中真紀子さんと対立し、数々の疑惑報道があり、逮捕・収監され、ガンにもかかり、幾多の落選も経ても、今も国会議員をやっていらっしゃり、不屈の人という感じがする。 一時期圧倒的な国民的な人気のあった田中真紀子さんが表舞台から姿を消したのと対照的に、彼が今も国会議員であるのは、人と人のつながりを大事にしてきたからだと思う。それは国会議員だけでなく、地元の支持者も含めて大切にしてきたからだと思う。 話が逸れた。

          ムネオ流マラソン術 仕事人間でも走れる42・195km