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気の置けない友人とのツーリング

 この秋に、中学からの友人Hが自動二輪免許を取った。

 Hとはもう30年以上の付き合いになる。
中学ではクラスは一緒になったことはないのだが、塾を一緒にサボったり遊んだりをしていた。
高校や大学になっても、社会人になっても付き合いは続き、お互いの結婚式に招き招かれて家族ぐるみの付き合いのあるやつだ。

 そんな彼が突然、「バイクに乗るから」と言ってきた。
彼の行動はいつも突然で大概事後報告なので慣れていたのだが、今回ばかりは少し驚いた。
 40を過ぎて突然バイクの免許を取って、すぐに納車だという。ちなみに手に入れたバイクはCB400SBのキャブ車の年式。
 嫁との関係は大丈夫かとちょっと心配になったが、そこはHのやること。
多分問題はないのだろう。

 バイクに乗ると決めたのだから、少しだけお手伝いがしたくなった。装備とか、バイク特有の危険とか、飲みながらアドバイスを少しした。
 そのおかげか、彼は上から下までコミネで固めたコミネマンとなり、奥さんも少し安心したようだ。

 先日、Hとツーリングに行ってきた。
お互いの自由時間を調整すると午後3時まで。
彼は元魚屋さんなので、ちょっと気になる銚子の海鮮丼を食べに行くことにした。
 集合して、インカムをつなごうとするもつながらず。
「ま、いいか。行こうか。」
と、すぐに諦めた。なんとかなるだろう。
Hとはいつもこんな調子だ。

 利根水郷ラインを走り、利根川沿いに銚子まで。
インカムがないので信号待ちくらいしかしゃべれないが問題なし。
話さなくてもなんとかなる。
順調に銚子港に到着。時刻は10時30分。

お目当ての店は、すでに行列。
このあたりの海鮮の店は、大体朝8時か9時からやっている。
お昼を過ぎたら閉店してしまうところも多い。
最後尾に並んで、30分くらい待った。
話そうと思えばいくらでも話せるから、くだらない話から、仕事の話、子供の話、バイクの話と話していたらあっというまに順番が来た。

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そこからは銚子大橋を渡って、帰路につく。
潮来まで一般道を走り、東関東道でワープ。
インターを降りてから流れ解散。

しばらく会っていなくても、昨日別れた後に再開したように話せる数少ない友人とのツーリングは楽しかった。
インカムがつながらなくても、長い時間待っていても、昔からの友人と同じ場所で同じ時間を過ごせるのは貴重だ。
疎遠になった友人もいれば、鬼籍に入ったやつもいる。
そんな中で、変わらなく付き合える友人との楽しいツーリングだった。

また、行こう。

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