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辛辣な中にも。

なかなか思い通りに感染数が減少しないですね。
一時は静かになった街の道路が、この頃は、最近見かけなくなっていた店屋物の出前が復活し、加えてピザ屋の宅配、スーパーの配達便、お弁当屋の宅配、とまたちょっと賑やかになってきました。

先日、犬とお散歩にでたところで、面白い出来事がありました。
近所のアパートの前に二台のバイク。後ろの荷台にはピザ屋のマークが。どうも1人はこの頃入ったばかりの新米らしい。ちょっとおどおどした若い女の子です。先輩は同じような年齢でも、多少経験者のよう。
一階の1番手前の部屋に配達に来たのでしょう。2人並んでドアの前に立ち、中のお客さんを待っていました。新米は先輩に教えてもらったように、代金を頂戴して、次に商品を手渡して後は2人で「ありがとうございました、またよろしくおねがいします」と挨拶してドアを閉めるつもりで、、、予定通りうまくやれてるやん、ときっと本人達も確信していたと思います。勢いよく頭を下げ、、、次の瞬間でした。
新米の、見た目にもよくわかるガバガバ大きめのヘルメットが、スポッと抜けて、目の前のお客様の頭に勢いよく、ぽっかーん。。。

「あっ!」  

「痛っ!」

ちょうどアパートの前を通る私と犬でさえ、そのかなり大きな音に驚きました。
見て見ぬフリをしようとしたのに、そらがなぜか反応して

「ワンワンワオ〜ン」。。。。

しっかり、皆さんと目が合いました。。。
おかしいやら恥ずかしいやらかっこ悪いやらで、とにかく慌てて犬を引っ張り、走り去りました。
笑いを堪えながら、30mほど連れてきて振り返ってみると、、きっと先輩がしっかり謝って、その場を収めたのでしょうね。自分に対してしきりに頭を下げて謝る新米を、先輩は笑顔で、ヘルメットのベルトを調整してあげているところでした。
「どんまいどんまい。ぼく、一緒で良かったね」と優しく声かけながら。

全国で、今までにはなかったほどの数の宅配便が活躍していることでしょう。
彼らもたくさんの危険性を感じながら、切磋琢磨しています。毎日家で留守番している幼い子どもたちに、お弁当を届けて、大丈夫か、もうすぐママが帰ってくるからね、と声をかけている弁当配達員もいるそうです。
私たちはコロナ感染でこれからの生活を、立て直すことができるかどうか、わからないほど、ひどく傷つきましたが、反面今までの生活では有り得なかった、こう言った新しい付き合いの始まりや若い世代の繋がりを見ることができて、辛辣な中にも、ちょっとした賜物かも知れないと、ふと思うことがあります。
長すぎる感染の日々に疲れが出てきてはいますが、そろそろ視点を変えて、生活の立て直しに活かすことを積極的に考え始める時に来たのかもしれません。

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