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とみざわの読書と思索の記録

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新たに読んだ書籍だけでなく、過去に読んだものなども含め、本を読んだことからの思索を随時書いていきます。
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【実録】泣く男 ~あとがきより

この本は、2008年10月バジリコ社から「女の前で号泣する男たち」という長〜いタイトルで刊行された書の復刻版である。個人的には「泣く男」とずっと呼んでいたので、この機会に改題した。 重版することもなかったので、契約を解除してもらい、晴れて私の自由にできる著作物となった。 今は電子書籍であれば、出版社を通さずとも自ら売ることができる。自分で書いた本は、自分のレーベルから出す。楽曲でも映像でも書籍でも、そういう時代なのだ。 もともとは、バジリコ社さんに拾っていただいた本だっ

訂正される真実

3層構造の脳は間違い 仁徳天皇陵古墳大阪・堺市にある日本最大にして世界最大の陵墓が仁徳天皇陵古墳ではなく、大仙陵古墳と呼ばれるようになったのは、少し前のこと。 昭和の時代に長くお札の肖像となっていた聖徳太子の絵も、伝厩戸皇子とされている。歴史は書き換えられるものであるが、子供の頃に真面目に教科書で勉強したコトが変わる時には、もっと大ニュースとして取り上げていただきたいものである。 変わるのは歴史だけではない。先ごろ読んだネットのニュースはショックだった。 人間の脳が3層に

尾張名古屋は尾張氏で持つ

熱田神宮2004年から10数年は浜松との往復の日々。たまにではあるが大阪に出張に行くことはあっても、名古屋はとんと縁がなかった。 縁あって、月イチで名古屋に行くようになったのは2017年の春から。ならばということで、ある日熱田神宮を訪れた。 東京の明治神宮とはまた少し異なる神聖な空間。平日だったが、観光客もそれなりにいた。 なぜ熱田神宮に行こうかと思ったのは、「尾張氏」について何かヒントが得られるかと思ったから。 一般に日本史で習う古代豪族は、蘇我氏、物部氏などであるが

神武天皇が打たれた毒気とは

本日は建国記念の日。神武天皇が即位したといわれる日である。 さて、神武天皇の出身地は今でいう宮崎県日向の地。そこから東遷し、奈良に入ろうとするも豪族に撃退され、和歌山から熊野を通って、ついに奈良に治めることとなった。 さて、ではなぜ神武天皇(日向では神日本磐余彦尊)は、なぜ東遷しようとしたのか? この点を知る人はあまり多くないのでないか。 日本の歴史を記した記紀によると、塩土老翁(しおつちのおじ)にこういわれたからとある。 「東に美地有り。青山四周れり」 「東に行くと

閃きとの不思議な出逢い

天才的な閃き! なんてものを信じているうちは、閃きなんてものは下りてこない。自分は、マーケティングの企画にせよ、データ分析の方向性にせよ、思いつくのはパソコンに向かってではない。自分は散歩している時が多いように感じる。あちこち徘徊しているうちに、なんとなく下りてくる。 あとは電車の中。最近は電車に乗らないから困る。あとは風呂か。真剣に考えている時は、「その時」に備えてジップロックに入れたiPhoneを持ち込むこともある。 理論物理学者のリサ・ランドール先生は、宇宙飛行士、