【マッチングアプリ会社への提言】
昨日、採用面接に来た学生の趣味が読書だというので、
「どんな本読んでるの?」
と聞いたところ。
「最近はコムドットのヤマトさんの本を読みました!」
とドヤ顔で言われて、ひさしぶりに引いたんですが
(ふだん読書してる奴が1発目に出す本じゃねえだろ…)
とか
(でも意識高いビジネス本みたいなの言ってくる子よりマシかなぁ…)
とか逡巡したんですが、
あとから冷静になって考えてみるとこれってとても不思議な現象だと思いませんか?
だってトップ YouTuberコムドットは「動画」という表現方法で自分の価値観を沢山発信しているのに
(己の社会的体裁のために言っておくと僕はコムドットの動画を観たことはありませんが)、
なぜこの学生はわざわざ「書籍」という媒体でヤマトの価値観を再咀嚼する必要があったのでしょうか。
僕はこれが人間とデジタルと活字の不思議な関係性によるものだと思います。
つまり、人間ってデジタルなものに対して
「虚飾、虚構、距離感」みたいなものを抱くのに対して、
活字の情報に対しては
「真実、本質、本物」
みたいな感覚を勝手に覚えるんじゃないかなと。
だから書籍って「本」て言うんだなって勝手に腹落ちしてたんですが。
マッチングアプリってあるじゃないですか
あれって周りでやってる人大量にいるんですけど
それで結婚したっていう話って、分母のわりにあまりに少ないじゃないですか。てか僕は直接聞いたことは1度もないんですけど。
もちろん
・結婚してるけどアプリ経由と言いづらいだけだろ
とか
・お前のまわりのゲスな連中が真面目な目的で使ってないからだろ
とか
・あれは恋愛強者への一極集中化を促進してるだけで、マッチングの最適化にはなってないよね
とか
一理ある立論はいくらでもできそうなんですが、
僕はこの
「デジタルアレルギー論」
にいま1番納得感がありますね。
つまり、デジタルなものの得意分野って
「拡散、膨張、最大化」
なので、出会いの分母を増やすのには向いてるんでしょうし、遊びの出会いを効率化するのには適しているんでしょうけど
こと結婚みたいな、本質的に相手を知る必要があるものとの相性は悪いんじゃねえかなと
デジタル経由の人には、その後会って話しても「ニセモノ」のラベリングが互いにぬぐえないというか
だから学生は、YouTubeの動画よりも、ヤマトの書籍の方が
「より本当のヤマトの価値観に触れられた」
と感じるのでしょうし、
「オンライン麻雀よりも雀荘で牌を握った方が本当の実力が出る」
という通説もなくならないでしょうし、
「zoomよりも会った方がその人のことがよくわかる」
というビジネスマンも絶対にいなくならないですし、
どんなにマッチングアプリ会社が
「このアプリはそういう不埒なやつじゃなくて本気の人向けなんですー!!」
と宣伝しても実はあまり効果はないんじゃないかなと
それはもう、デジタルと生身・活字の超えられない壁みたいなものだと思います。
で、思ったんですけど。
マッチングアプリも書籍化したらいいと思うんですよね。
「ラブノート」みたいな名称で。
名前を書くと結婚できるみたいな。デスノートてきなさ。
プロフィールとか広辞苑くらいの本にまとめてさ。プロ野球の選手名鑑みたいに。
一冊5万円くらいにしたら冷やかしもいなくなるだろうし。
なんかそっちの方が結婚率高いと思うんですよね。
だって映画の出会いのシーンも本屋さんとか多いじゃん?ゼクシィっていまだに紙媒体じゃん?
婚姻届をデジタル化しろみたいな声って聞かないじゃん?
なんか結婚と本屋って相性良いと思うんですよね。
ここまで書いて、これすでにあるモデルだったら恥ずかしいなと思ってきたんですけど、
結婚相談所とかじゃなくて書店に並ぶってところに価値があるのかなと
まあジュンク堂と三省堂と、講談社と、リクルートらへんが本気出したらなんかできるんじゃないかな、知らんけど。
ラブノートが出版されたらね、
たぶん僕の予想では独身男女の親が買いますよね。
両親でこっそり見たりするんじゃないかな。
てかえらそうなこと語ってるけど僕が独身なんでなんの説得力もないんすけどね。
とりあえずコムドットの動画観て、価値観を拡げていこうと思います。
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