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視点の違いに救われる...2016.9.21の手記より

 夫は基本的にマイナス思考で人への依存度が高く、メンタルも劇的に弱い。

 本人も「自分の隣にいるまいちゃんの人生が壮絶すぎて、なぜこの人が自分の嫁なのか、わからないときがある」と真顔で言うこともしばしば。

 たしかに、彼が悩み落ち込む理由を聞くと、心の中では「はぁ〜? なにそれぇ?」と思うことがほとんどだけど、人の心の許容範囲はそれぞれ違うから、自分のさじ加減で人の心を判断してはいけない、というのを夫から学んだ。

 そんな夫だけれど、わたしの乳がん告知や治療については、とてもバランスよく接してくれていると思う。過大に悲しむことも、うろたえることもなく、大事な話のときは病院に付き添ってくれて、それ以外は基本的にひとりで病院に行きたいわたしの気持ちを尊重してくれる。

 何故そんなに病気や治療に関しては冷静なのかと問うと、「だって、まいちゃんや先生のほうが知識が断然あるんだから、俺はなにも心配することないやん」と、あっさり答える。

 そんな夫が先日、2回目の抗がん剤治療を終えて帰宅しボーっとしていたわたしに向かって「まいちゃん、ほんと面白いわー」と、しみじみ言った。なんで? と聞くと、「あれだけ、2回目だろうが抗がん剤の点滴はイヤだイヤだってゴネてたのに、23時前にはしっかり布団に入ってすぐに『おやすみー』って爆睡してるんだもん。面白い人やなあって思った」だって。

 なんか、そういう視点で彼なりに見守ってくれているのは、とても助かっている。

 まあ、イラつくことも多いけれど、夫は夫で面白い人だとわたしも思う。

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