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1600キロドライブの途中で、スペイン人ご夫婦と知り合い、4年後にバルセロナに会いに行った話①

 さて、前回いかに私達家族がフレキシブルな車旅を愛しているかについて、語りました。今日はその続編です。

 結婚が決まった後、独身最後の夏休み。「旅行行く?車で。」と母と二人で旅行に行くことにしました。3泊4日、全行程1600キロを二人で運転です。(無謀。。。)もっとのんびり行くべきだったのでしょうけれど、二人の予定を合わせたら、この日程しかとれませんでした。

 自由気ままに運転している道中、道の駅に車を停めて休憩しました。すると、何だかとても人の良さそうな外国人のご夫婦が重そうなバックパックを背負って、ガイドブックを見て相談しているのが見えました。母が「話しかけてみようか?」と言って、英語で話しかけました。すると、「観光でどうしても行きたい場所があるが、公共交通機関の乗り継ぎがよく分からない。」と言いました。既に時刻はお昼近く、日本語が堪能ではない彼らが、目的地に時間内にたどり着くのはちょっと難しそう。

 「乗せていきましょうか?」

 自分でも驚くほど自然に、提案していました。(母は私が用心深いことを知っているので、「初対面の人を車に乗せるなんて、本当に珍しいと思った」と後ほど言っていました。)彼らは最初は遠慮していたものの、彼らの2つ目の目的地で開催される「お祭り」が、私達の次の目的地だと伝えると、何度もありがとうと言いながら、車に乗ってくれました。

 車の中では、日本での旅行の話やスペインから来た話、お仕事の話などで、非常に盛り上がりました。旦那さまが会社員、奥さまが弁護士でDINKSとして子どもを産まない選択をしたとのことでした。お互い尊重しあい結婚生活を送っている様子を伺い、婚約中だった私には大変勉強になるお話が聞けました。

 そして、無事1つ目の目的地に到着し観光した後、2つ目の目的地に向かいました。祭りの影響もあって道は混んでおり、お祭りの開始にギリギリ間に合うかどうかという時間に到着しました。やっとのことで駐車場を見つけると、駐車場にも長蛇の列が。「せっかくなので、先に降りてお祭りを見に行ってください。」とご夫婦に伝えると、「一緒に待ちます。お祭りも一緒に行きましょう。」と優しい言葉をかけてくれました。その時、「あぁ、彼らも一緒にお祭りに来ることができて良かったなぁ。」と心から思いました。

 お祭りを一緒に見た後、「出会えて親切にしていただけて、日本の旅行が更に充実した。本当に嬉しかったし、感謝しているから、是非バルセロナにも来てほしい!」と言ってくれて、連絡先を交換しました。「良い旅をー!」なんて言いながら、もう会えないだろうなぁと思いつつ、お別れしました。(彼らと別れた2日後の最終日、長距離ドライブでの疲労が蓄積され、限界突破しながら高速走ったのも、良い思い出です。)

 その後、結婚して息子が産まれ、スコットランドに住んで、帰国して。。。すっかり日常に戻っていたある日、ひらめきました。

 「そうだ。二人に会いにバルセロナに行こう!」

to be continued….


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