論文が書けない
今回は論文が書けないというお悩みについて書いていきたいと思います。
最近ふと思ったのですが、ロースクール時代に「論文が書けない」で悩んでいる人に会ったことないんですよね。
※自分の観測範囲だけなので一般化できない可能性は大いにあるのですが。
一方、予備校で講師をしていると、毎日のように論文が書けないというお悩み相談を受けます。
これは何故だろうと思いました。
「ロースクールに在籍していると書くしかないから書けないなんて言ってられない」がひとまず自分の考えた結論です。
ロースクール生は中間期末、なんなら小テストと、日々何か書かなとダメな状況で勉強していることがほとんどです。
書くためには内容が分かってないと書けないのでみんな必死で詰め込んでいます。
そうするなかで、内容が頭に入り、「とりあえず何か書ける」状態には持っていけて、何とかテストを突破していくみたいな感じなのだと想像します。
逆に予備校で勉強している方は、テストのようなものがないので内容を必死に詰め込む契機がありません。そのため、書けないというよりは文章化できる程度に内容が頭に入っていないことが多いのだと想像します。
アガルートにも書き方講座がありますが、受験指導業界では「書き方」にスポットが当てられることが多いと思います。
ただ、書き方と内容は分離されたものではなく両輪、というか内容が8割で書き方2割くらいのイメージなので、内容が頭に入っていない学習初期段階では書けないのが当たり前です。
そのため、学習初期段階では、とにかくいっぱい知識を詰め込みましょう。それこそが、論文が書けないというお悩みを解決する近道になるかもしれません。
最後に、私はアガルートの講師であるため、「アガルートってアウトプット重視とか言ってなかったっけ?」という点に触れておきます。
たしかにアガルートのカリキュラムはインプット講義を終えてすぐに問題集系の講座(書き方、重問)にうつります。
富川の私見入っていますが、この進み方はインプットの質を上げるためだと考えています。
先ほど知識を詰め込もうと書きましたが、詰め込もうにも何を詰め込めばよいのか分からないと思います。
そこで問題集の登場です。解答例などを見ていくと「定義とか規範は覚えてないとおよそ答案書けない」みたいなことがぼんやりと見えてくると思います。そうすると、民法の演習を終えて商法のインプットに入るときには詰め込むべき知識が少し分かるのではないかと思います。
これを全科目で繰り返していると行政法(アガルートのカリキュラム的には最後の科目)のインプットをするときには、すごく高い質のインプットができるはずです。
このような効果を期待して、アガルートでは演習系の講義を早めに視聴して頂いています(と富川は考えています)。
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