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タマネギの芯の話。

NewsPicksで読んだNASAの技術者 小野雅裕さんのインタビュー記事がとってもよかった。

宇宙探査は、言ってしまえば「不要不急」の分野です。たとえば僕が携わっている火星ローバー・パーサヴィアランスのミッションの一つは火星に過去存在したかもしれない地球外生命の証拠を探すことですが、それが見つかったからといって飢えている子供が救われるわけでも、誰かが物質的に豊かになるわけでも、災害や暴力から人を救えるわけでもありません。(記事より)
それでも、宇宙は音楽に似たところがある。それがなくても誰も死なないし、誰の腹も満ちません。でも、もし人類が宇宙に見向きもしなかったら、それは音楽がない文明のような、何か空虚なものになるんじゃないか。(インタビュー記事に添えられたご本人のコメントより)

文学部に進学すると決めたとき、当時の担任に「文学部に行っても社会に直接役に立つようなことはひとつもない。けど、この殺伐とした世の中の一服の清涼剤になることはできるかもしれん。」と言われたことを思い出した。大学の入学式で、文学部の学部長が開口一番「人生を棒に振ったみなさん!」と発したことも。

同時に、佐渡島さんの記事ともリンクした。

少し前から、小山田浩子さんが好きだ。「考える人」で連載されている「小さい午餐」という連載エッセイが特にいい。

こんなにハマるのはこの独特の文体に中毒性があるからかな、くらいにしか思っていなかったのだけれど、佐渡島さんの記事にある

感情の変化は、忘れ去られていく。「文学」は、それを拾い上げていくから、僕は好きなのだ。

という一文で、あっ、と腑に落ちた。

小野さんの言う「タマネギの芯」。わたしの芯はどんなだったかな、と皮を一枚一枚はがしていこうとしたら、いろいろが芋づる式に出てきた感じ。週末ゆっくり考えてみよう。

そういえば、ゴリラがタマネギの皮をむいてむいてむいて・・・なくなっちゃった!みたいな歌があったな。。そんなことになりませんように。。

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