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箱夢の話集 第四集

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#小説

【SS】手続き

住所のメモだけが頼りだった。 地図はなく、電話番号もわからない。 もっとも、住所だけで十…

Tome館長
3日前
6

【SS】いい子でいてね

僕の家は五人家族。 お父さん、お母さん、お兄さん、お姉さん、そして僕。 「いい子にしてい…

Tome館長
5日前
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【SS】鏡の中のロンちゃん

マサト君という変な大人の知り合いがいて 僕の言う事をちっとも聞いてくれないので 僕は困っ…

Tome館長
7日前
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【SS】デスクの胸像

オフィスを出ようとしていたら  女子社員のひとりに呼び止められた。 「これ、素敵ね」 彼女…

Tome館長
9日前
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【独白】忠告

殴られた記憶がある。 かなり昔の話だが忘れてはいない。 殴られたら誰だって痛い。 誰だっ…

Tome館長
12日前
13

【SS】父と母

父が台所で料理をしている。 フライパンの上で卵焼きを作り  その上に切り揃えたほうれん草…

Tome館長
2週間前
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【SS】チケット返せ

海岸なのに海は見えないのだった。 大男が大きなオートバイに乗り  砂浜を颯爽と横切ろうとしている。 心配していると、やはり横倒しになった。 水着の女たちの大袈裟な悲鳴が聞こえる。 それからどうなったのか  あまり気にせずハンバーグ屋へ入る。 じつは違うのかもしれないが  とにかくハンバーグ屋のような店だ。 やや長い行列がレジ前にできている。 私が並んだ列のすぐ手前の男が  隣の列の女と会話をしている。 「それは嘘だろ。絶対に嘘だ」 「だって、こんな辺鄙な海じゃな

【SS】旅人

夕闇の荒野をひとり  くたびれた旅入が歩いていた。 遠く人家の灯りが見える。 頼めば泊めて…

Tome館長
3週間前
9

【思い出】煙草の幻覚

若い頃、煙草を吸いすぎて気持ち悪くなり、 目を閉じて項垂れていたら 幻聴が始まった。 遠い…

Tome館長
3週間前
14

【SS】退屈な女

真夜中、見知らぬ女が訪れる。 「助けて。退屈のあまり死にそうなの」 なるほど、そんな顔を…

Tome館長
1か月前
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【SS】空耳

クルマは高速道路を走っていた。 「えっ、なに?」 返事がなかった。 「なんだよ?」 やはり…

Tome館長
1か月前
11

【SS】潜水艦

意識の底へ沈もうと思う。 潜水艦に乗って  深く深く・・・・  まずハッチをしっかり閉める。 …

Tome館長
1か月前
13

【SS】砂の城の姫

ひとり、小学校の砂場で遊んでいた。 砂を寄せ集めて城を作るつもり。 なかなか立派な城がで…

Tome館長
1か月前
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【SS】ストリッパー

いかがわしい音がホールに鳴り響き、 あやしげな光が舞台を照らし出す。 やがて美女の登場。 「脱げ! 脱げ! 脱げ!」 はやしたてる粗野でわがままな観客たち。 踊りながら一枚一枚 ゆっくりと衣装を脱いでゆく女。 そのなまめかしい姿態、 そのいやらしい表情。 彼女はストリッパー。 脱ぐのが彼女の仕事。 今、最後の一枚になった布を 客席へ投げ捨てたところ。 踊り子の濡れた肌。 けものを連想させる腰の動き。 「もっと脱げ! もっと脱げ!」 男どもの興奮はおさまらない。