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箱夢の話集 第四集

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2023年6月の記事一覧

【SS】鈴虫

浅い眠りから覚めたばかり。 なにやら夢を見ていたようだ。 眠っている間に日は暮れてしまい…

Tome館長
10か月前
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【SS】少年たち

草原を駆ける裸の少年たち。 追い迫るは馬上の貴婦人。 「どうしよう」 「どうする?」 「隠…

Tome館長
10か月前
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【SS】視界

視界の上半分には空色の空がある。 視界の下半分には海色の海がある。 ふたつの境には水平線…

Tome館長
10か月前
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【SS】森のトンネル

家は森の中央広場にあり、 外出する時は森のトンネルを抜けてゆく。 ところが、その日 昼なお…

Tome館長
10か月前
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【エッセイ】罪悪感

皿の上に饅頭が二個のっていた。 それは兄と僕、 僕たち兄弟のオヤツだった。 兄はまだ帰宅…

Tome館長
11か月前
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【SS】化粧

金色の二頭立て馬車に揺られ  美しく着飾った女は夜更けに帰宅した。 女はひどく疲れていた…

Tome館長
11か月前
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【SS】クラゲ

夜の繁華街をヨタヨタ歩いていた。 白痴の騒音がグルグル渦巻き  狂った電飾がチカチカ瞬いていた。 酔っていた。 フニャフニャだった。 まるでクラゲみたいだった。 波に揺られるまま漂うだけで  冷たく発光したって注目もされない。 触手を伸ばしても空しいだけだ。 「あなたは神を信じますか?」 ふん。おめーが信じられねーよ。 「お兄さん。いい子がいるんだけどさ」 いい子なら、こんな街から逃げるって。 「ねえ、あたしと遊ばない?」 えーと、病気の感染遊びでしょーか?

【SS】暗い女

彼女は言う。 「明るさが怖い」と。 朝日を浴びると 目がくらむ。 日向に肌をさらせば やけ…

Tome館長
11か月前
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