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浅い眠りから覚めたばかり。 なにやら夢を見ていたようだ。 眠っている間に日は暮れてしまい…
草原を駆ける裸の少年たち。 追い迫るは馬上の貴婦人。 「どうしよう」 「どうする?」 「隠…
視界の上半分には空色の空がある。 視界の下半分には海色の海がある。 ふたつの境には水平線…
家は森の中央広場にあり、 外出する時は森のトンネルを抜けてゆく。 ところが、その日 昼なお…
皿の上に饅頭が二個のっていた。 それは兄と僕、 僕たち兄弟のオヤツだった。 兄はまだ帰宅…
金色の二頭立て馬車に揺られ 美しく着飾った女は夜更けに帰宅した。 女はひどく疲れていた…
夜の繁華街をヨタヨタ歩いていた。 白痴の騒音がグルグル渦巻き 狂った電飾がチカチカ瞬いていた。 酔っていた。 フニャフニャだった。 まるでクラゲみたいだった。 波に揺られるまま漂うだけで 冷たく発光したって注目もされない。 触手を伸ばしても空しいだけだ。 「あなたは神を信じますか?」 ふん。おめーが信じられねーよ。 「お兄さん。いい子がいるんだけどさ」 いい子なら、こんな街から逃げるって。 「ねえ、あたしと遊ばない?」 えーと、病気の感染遊びでしょーか?
彼女は言う。 「明るさが怖い」と。 朝日を浴びると 目がくらむ。 日向に肌をさらせば やけ…