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白い制服の男に呼び止められた。 「君、女の子の足首をつかんだそうだな」 失礼な気はしたが…
ひとりの旅の僧侶が吹雪の山を歩いていた。 昼なお暗く、天狗や山姥が棲むという。 冬ならば…
どうだ、おまえ。 こんな酒、見たことなかろ。 なんでも火の国の地酒なんだと。 羨ましいか。…
ナイフの刃を喉に当てられている。 身動きできない。 動けば殺される。 「あんた、私が怖い…
誰かと一緒だったような気がする。 あの夜、ひとりではなかったはずだ。 空腹でもないのに食…
三年前の冬、雪山でなだれに襲われた。 悪夢のような崩落の響き。 僕は奇跡的に助かった。 し…
拍手に迎えられ、舞台に立った。 埋めつくされた客席。 期待のまなざし。 やけに照明がまぶしい。 司会者はいなかった。 案内をしてくれる人も。 頭の中が真っ白だった。 何も思い出せなかった。 「あの、私は何をすればいいのでしょうか?」 この質問は大いにウケた。 会場に響き渡る笑い声。 しかし、私はコメディアンではなかったはず。 「あまり歌はうまくないのですが」 これもウケた。 歌手だったのだろうか。 それにしては楽団が見当たらない。 とりあえず、でたらめに踊
そこは海辺のようであった。 または山奥のようでもあった。 どちらでもないような またはど…
長い長い戦いが続いた結果として ほとんど人の言葉が話せなくなり、 獣の鳴き声しか出せなく…