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【ハーモニカ仁義】 クィンシー・ジョーンズさんに一発ギャグッ!の巻【仲村哲也】

仲村哲也(TEX NAKAMURA)の『ハーモニカ仁義』
第10回 クィンシー・ジョーンズさんに一発ギャグッ!の巻

あれは2016年頃だったと思います。南アフリカの聖公会牧師であり、人権活動家のデスモンド・トゥトゥ(Desmond Tutu)さんのお誕生会がビバリーヒルズにある歴史的建造物のサバーンシアター(The Saban Theatre)で行われました。トゥトゥさんを支援する団体や政治家、文化人、俳優/女優など、様々な著名人が大勢集い音楽会で祝いました。

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私はその音楽会で、以前から録音に参加していたラッパー/MCのキーモ(Kemo The Blaxican)さんとオープニングアクトを勤めました。DJ、ラッパー、そしてハーモニカのトリオギグです。

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普段このような編成でライヴ活動するのは珍しいのですが、新天地を求めてなんでもトライしています。お陰様で盛況頂き、楽屋でくつろいでいるとドノヴァン(Donovan)さんやスティーヴ・ヴァイ(Steve Vai)さんなど、超有名処の出演者達が次々通り過ぎて行きます。数多くある楽屋のドアの前でひとつだけ、スーツ姿のガードマンが立ちはだかっているドアがありました。そこがクィンシーさんのお部屋です。時間を制限して出演者だけにミート&グリートがあり、直接お合い出来るチャンスを得ました!

クィンシーさんはとても気さくに接して下さりました。私が日本人と察し「Arigato」と日本語で喋られたので、私は「どういたしまして」と言うところを「ドントタッチマイマスタッシュ/Don't touch my mustache」 (私の口ひげに触るな)と返したら、大受けしてくれました!その瞬間がこの写真です。短い時間でしたが有意義な時間を過ごしました。

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その後のクィンシーさんのスピーチの時、私もステージ上に招いて頂きました。一発ギャグでしたがホント、芸は身を助けますネッ。それで一緒にハーモニカも演奏させてもらう機会を得ましたとさ。(と思います) ア~、めでたしめでたし。

(2021.7 ハーモニカライフ93号に掲載)


仲村哲也 (TEX NAKAMURA)
-Profile-

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1980年代始めまで、自己のバンドでエレクトリック・ベースを担当していたが、1950年代のサウンドに取り憑かれ、アップライト・ベースに転向。
1983年に、FENから流れてきたJ ガイルズ・バンドの「ワーマージャマー」に衝撃を受けハモニカを手にする。
妹尾隆一郎氏に師事し基礎のテクニックを収得。その後は、「F.I.H.ハモニカコンテスト」入賞、アポロシアターのアマチュアナイト・チャンピオンシップに出演(日本人初)するなど、数年の間にトップクラスのハーピストとして活躍する。
以後国内でスタジオミュージシャンとして数多くの録音に参加。1992年渡米。
西海岸人気ファンクバンド「WAR」にリーオスカーの後釜として抜擢され、年間平均100本ワールドツアーに13年間参加。Tex NakamuraやWeeping Willow(咽び泣く柳)の名で、現在も米国ロサンゼルスを拠点に幅広い音楽性と美しい音色で活動中。

●オフィシャルWebサイト
http://blueslim.m78.com/nakamura_tetsuya.html