見出し画像

正義の人 弁護士 正木ひろし5

昭和の初めの頃です。
日本は世界と戦っていて勝っていましたから軍隊が力を誇り軍人もえばりくさり、
当然警察もエバっていました。

茨城県の炭鉱で働く40代の男性は、ある日、突然警察に捕まりました。
闇物資の販売の疑いということでした。

闇物資というのは、戦争になると農家の健康な男性もかりたてられますから
田畑を耕す人もいなくなる。
そうすると、女こども老人の作ったずかなコメを取り合うように
ために政府はお米も配給制にしたのです。私はその頃生きていませんでしたから、
一体どのくらいの配給だったかわからないです。が少なかったのでしょう。

おなかがすいてて、こっそり農家の人から分けてもらったりしていた。それが
闇物資というのだそうです。

その闇物資を扱っていたということで、警察に連れて行かれた青年は間もなく
亡くなったということで、青年の雇用者、炭鉱主は警察で確認させられました。

炭鉱主はがっかりしたようです。なぜって、他の炭鉱夫の目標になっていた元気な
働き者がなんでこんな姿になるのさ? 脳溢血、ですって? この若さで?
彼女は「スーパー弁護士であるバリバリの正木ひろし先生」のところにでいきました
警察で何があったか、知りたかったのです

おそらく当時の状況では、警察に行っても、その辺の弁護士に訴えても、取り上げてくれない、でした。それほど、当時の警察は一般人に耳を貸さず権力の座にあぐらをかいていました。
後に冤罪の怖さを教え、、正木ひろしの活躍を世に知らしめた「首切り事件」の始まりでした


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?