菅井松尾戦より

叡王戦本戦の菅井松尾戦の感想。菅井先生すごい剛腕でしたね。菅井先生の受けが勉強になる将棋だったと思います。どの局面を採用しようか迷いましたが、今回のテーマは手の損得に敏感になろうです。

47手目の局面ですが、パッと見どうですか?違和感ありませんか?先手の手がすごく遅れてるように見えるんですよね。こういう時は数えてみます。初期配置からどれだけ動いてるでしょうか。

まず先手ですが、玉が2回、金が1回、銀がそれぞれ3回なので合わせて6回、歩が3回ですね。合わせて12手指してる計算になります。飛車、桂馬、香車は動いてません。

次に後手。玉が3回、飛車が1回、金がそれぞれ1回なので合わせて2回、銀はそれぞれ2回で合わせて4回、歩が7回ですね。合計すると17手指してる計算になります。

歩の交換なども行われているので単純な比較は出来ませんが、それにしても見た目上の手の損得を計算すると後手が5手得してます。これが違和感の正体です。実際この局面は後手が作戦勝ちしてると思います。

言われてみればレベルの低い話に感じるかもしれませんがどうですか?実戦の時こういう所を考えられてますか?こういう所に気を向けられるようになってくると、局面の捉え方が変わってくるかなと思います。

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