花と歩く人たちへ

 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブのキャストさんについて語ります。


日野下花帆役:楡井希実

 初めて声を聞いた時まず「主役の声だ」と思った。この世には『主役』、もっと言えば『真ん中』らしい声というものがあると思う。よく通り、鈴が鳴るように心地良くて、溌溂さを隠せないような声色。物語、グループを引っ張っていくにあたり最も原動力になりそうな声。卵が先かみたいは話ではあるけれど、またそういう特別な声を持っている『主役』がいるグループを見られることにワクワクしたお披露目配信の日をよく覚えている。
 通称「しっかりとしたバブ」。顔立ちは幼いが冷静に物を見ていて、大人びている。メリハリの強いグループになっているのはこの人のおかげのような気もする。ちゃんとしてる時の厳しさと幼げなに無邪気を見せる時のギャップが良い。歯を見せた笑顔が好き。巷で聞くブラックちゅけ要素をもっと見たい。完全無欠になってしまうが。
 パフォーマンス、ダンス経験者らしいキレのある動きで、元気印の日野下花帆を表現されていて良い。動きの緩急、特に腕辺りがキレ良く動く。パフォーマンスに清々しさがある。見ていて気持ちが良い。
 『眩耀夜行』のこの人がとても良い。意外と花帆パートにロングトーンだったり目立つ節が多い曲なんだけど、この曲では花宮初奈があまり動かない分その周りを衛星のように忙しく周っているように見える。その姿、まるで梢が描いた恋文のようなこの曲を花帆が大切に受け取っているようで、胸に刺さる。動いている分精悍な顔が多くて嬉しい。愛知day2では曲終わりにやり切った満足気な笑顔が素敵だった。この曲の清らかさに似合う表情だった。
 私なりに見ていて、楡井希実というタレントは目の使い方、もしくはこちら側から見る目の角度で全く人が変わるのが面白いと思う。『Kawaii no susume』なんかでは、観客をときめかせるアイドルらしくやりに行った可愛い顔を見せる。『眩耀夜行』『DEEPNESS』などでは、キレよく動いて少年のような精悍さがある。『Trick & Cute』『On your mark』では、それより更に煽情的で別人のように熟した顔を見せる時もある。曲調によって様々な表情が見られるのは当たり前のことなんだけど、この人の場合普通より多い。顔の数が。普段の顔が幼げだからこそ、異なる表情により味が出ているのかなと思う。どこまで自覚的なのか分からないけど、一公演で多様な楡井希実が見られるからこちらは本当に面白い。分かりやすいようで分からない、それがこの人の魅力だと個人的に感じている。
 内面的に大人な人だとは思うけど、意外とワガママで、隣の人に負けないぐらい自分に厳しいところがある。1sライブ東京公演で、武蔵野の森への憧憬を涙ながらに語る姿が印象的だった。お披露目配信やリリースイベントでは自分たちの活動を受け入れられるかの不安を語っていた。日野下花帆という存在やグループとしての高み、目指したいものに対して真っ向に考えて、ちゃんと憧れや不安を抱えられる素直さが素敵。この人が真ん中で良かった。あなたの下で花を咲かせたい。あなたが咲かせる花を見たい。



乙宗梢役:花宮初奈

 ラブライブキャストになる夢を「掴んだ」人。経歴を聞くと流石に思い入れを強く持たざるを得ない。自身が持ってるラブライブ愛を梢にもしっかり落とし込めていて素晴らしいと思う。
 多分にお嬢様育ちで、話し方から何まで普通とはかけ離れていて面白い。お淑やか、という言葉が本当に似合うんだけど、5人といる時に普通の女の子らしくはしゃぐ姿が却って可憐に見えて良い。多様な教養を積んできた人だけどできない事は本当にできないのがすげー面白い。球技とか。生放送なんかで積極的に発言する方ではないけど、メンバーと居られる時間を愛していそうで、そんな慈愛の目で他のキャストを見ている姿が好きです。
 少し平成を感じる声が良い。平成によく聞いたような声な気がする。なんとなく。いろんな意味でしっとりしているこの声のおかげで、乙宗梢というキャラクターのお姉さんらしさとか面白さが増幅されていると思う。歌声も本当に良い。激しくはないけど、芯が通っている強さがある。耳より胸に来る、みたいな。水彩世界2A、『君』と過ごす四季を想うフレーズの繊細さにこの人の声がよく似合っていて、衝撃を受けたことを鮮明に覚えている。
 パフォーマンスでまず初めに語るなら『DEEPNESS』だと思う。どこが良いとかわざわざ語るのも憚られるぐらい、花宮初奈の真の魅力が引き出された一曲。この曲でどことでも戦える。花宮初奈の険しい顔で目を細めて睨んだ顔、あの冷酷さが何よりも良い。普段のお淑やかさやスリーズブーケでの繊細さを知っているからこそ、人が変わったように険しい顔で舞うこの『DEEPNESS』花宮初奈が恐ろしい。眼球の動きまで魅力的。恐怖体験のようなものだと思う。『残陽』も良い。スリーズブーケとしては変化球の儚さを持つ曲、大人びたこの人の顔がよく映える。『残陽』のような曲調だと多分何をやっても妖艶に映る。そういった造形をしている。相方を抱き寄せる時の感情的な顔、言うまでもなく素晴らしい。
 ラブライブへの造詣が深いから、キャラクターが、乙宗梢が歌詞を書いていることをより深く理解していて、まるで歌詞がそのまま喋ったかのように歌う表情が良い。『眩耀夜行』の「困らせそうだ…」や『素顔のピクセル』の「君は何が見える?」などが特筆できる。もちろんそれ以外の全てのパートにおいて、乙宗梢を意識した表現が徹底されている。
 完璧主義で自分に優しくなれないのは、花宮初奈自身も同じなのだと思う。自他に厳しくてどこまでも突き詰める。その厳しさが緻密に練られたパフォーマンスによく発揮されていて、非常に見応えがある。軽快に言葉で語ることが難しい人だろうなとは思うけど、この蓮ノ空に懸ける想いの強さはファンに十分伝わっている。偶に見せる涙すら美しい。ノートに書き留めているという想いの数々を、この先どんな形で伝えてくれるのかが楽しみ。部長役を背負うのがこの人で良かった。ラブライブキャストになること、諦めないでいてくれてありがとう。



村野さやか役:野中ここな

 最年少、には見えない。信じられない程の落ち着きを放っている。豊富な芸歴がそうさせているんだろうけど、それにしても異様に大人びている。肝が据わっているなと思う。
 とはいえ平場で騒ぐ雰囲気は普通に高校生らしい。みらぱの二人とバカみたいにふざけ合うのも楽しそうだし、突拍子の無い発言がツボ。相方と居る時の妹らしさは可憐で良い。恥ずかしいセリフを平然と言えないのが素晴らしい。あれは本当に失われて欲しくないものなので、一周回ってあまり言及したくない。
 村野さやかの歌声、自己表現を突き詰める村野さやからしくて良いと思う。普段の喋り方にはそれほど寄せずに強めにやりに行ってる。さやかにはそういう方が合ってると思う。普段はお淑やかでも人前や大一番になると大胆で解放的になる、そういう村野さやかの特性がよく表された歌声が好きです。常に何かを抱えていそうな綴理ちゃんとの対比も良い。
 歌声と似て、ライブパフォーマンスでのこの人は「芝居がかる」のが良いと思う。顔や動き、節回しも大げさに作って動かしている。蓮ノ空では一番そうするし、なんならラブライブキャストでもなかなか見ないぐらい芝居がかる。伊波杏樹のやり方が近いかもしれない。ちょっと舞台っぽい。予知できない表現が見ていて面白い。
 体力があるんだろうなと一目で分かるぐらい脚がよく動く。相方が『静』なら野中ここなが『動』。ステップやターンにパワーが溢れている。『Tragic Drops』、鬱屈とした感情もあるこの曲で、思いのままに動き回って歌うこの人の姿が見応え十分。『DEEPNESS』『夏めきペイン』なんかでセンターの外に立っていても、つい目が行くぐらい動きに激しさがある。『Take It Over』
、最も良さが活かせていると思う。1A「自分も分かってない」の動きと顔がめちゃくちゃ好き。音の割にリズミカルなこの曲を飼い慣らす姿がかっこいいです。ロングトーンを平気な顔でこなすのもエグい。「毎回一曲目の顔」という表現の意味がよく分かる。『Trick & Cute』なんかで見せる遊び心も好きです。
 リリースイベントで見た、本人曰く最初で最後の涙がとても印象に残っている。周りのキャストの不安を代弁する時に流した涙だった。仲間のことを「守りたい人たち」と語る彼女には、最年少だからといった余計な遠慮が全くない。そんな頼れる彼女の背中は大きくて力強い。これからもエースナンバーとして舞い続けて欲しい。蓮ノ空が歩む未来を私は共に歩いているはずだけど、その中には野中ここなが、文字通りの意味で大人になっていく過程も含まれているはずだ。胸いっぱいの青春を過ごした後、あなたがどんな顔をしているのか、今から楽しみで仕方ない。期待は私の想いです。



夕霧綴理役:佐々木琴子

 美麗とか端正とか端麗とか、そういう言葉を全て投げかけたくなるような容姿をしている、元リアルアイドル。大きなグループで積んできた経験はこの蓮ノ空にも間違いなく還元されていると思う。お披露目配信の時から落ち着き具合が凄かった。新しいタイプのラブライブキャストだと思った。
 クールっぽいけど楽しいことが好きで、いたずらな心も持っている。せーはすやライブでのMCなんかでいろんなキャストにちょっかいを出す姿が結構好き。慌てたりなんかもしない人なので、いつでも場をなんとかしてくれるみたいな安心感がある。外のラジオに綴理として出演した際の対応力が見事だった。そういう積み重ねで周りから頼られているのがよく分かる。素敵なお姉さん。
 気の抜けた綴理の声が胸をくすぐるのは、この人の元々の声が可憐だからだと思う。夕霧綴理の独特のテンポ感と独特のワードチョイス、それを収録でも配信でもしっかり耳に残る声で表出するのは、簡単なことではない。歌声は基本クール。このギャップが良い。DOLLCHESTRAの曲の雰囲気を見事に作っている。そのベースがある上で『飴色』で聴ける高音が好き。繊細で痛いほどに刺さる。『飴色』で新たな領域に達したと思うので、ここからもっと多様な歌声を聴くのが楽しみ。全員曲で偶に聞ける、癖になる節回しも良い。『Yup! Yup! Yup!』の「僕と踊ろうよ」や、『Legato』の「楽譜に飛び乗って」など。魅力的な声だと思います。
 パフォーマンス中はどの角度から撮っても美しく表情が映えるので、それを大画面で見るだけでも現地に来た価値を創出してくれる。花道を歩く姿なんて最早そういうショーのよう。だから『ジブンダイアリー』とか、静かな曲で見るこの人が割と好きだったりする。
 踊っている姿も素敵。動きは激しくないが長い手足が悠々と動く様を見ると、夕霧綴理の表現力ってこういうことなのだろうな…と思う。綴理を意識しているのかDOLLCHESTRAの曲では真顔でいることが多いけど、その真顔が良い。凄みを放っている。ドルケ曲は照明をふんだんに使って演出してくるけど、真っ赤な光の中にこの人が佇む光景が本当に鮮やかで好き。『Take It Over』なんかが特徴的。この曲では更にいたずらっぽいタイミングで不適な笑みが入るので尚良い。ボクの赤の中でずっと舞っていて欲しい。
 6月のOPライブイベントで、正確な言葉は覚えていないが、夕霧綴理でいることのプレッシャーを語っていた。夕霧綴理を習得するのに苦労を要したということは補習室ラジオでも話していた。それは、そうなんだと思う。天才系のキャラクターに自分が”成る”こと、その人格が常人からかけ離れていること、それがプレッシャーにならないはずがない、ということは素人でも想像ぐらいはできる。それでもこれまでの活動とか、1stライブツアー、そしてこれを書いている直近11月に更新された活動記録やFes×Liveを見ると、その天才を背負う人がこの人で良かったなと心から思う。だから私も、菅叶和さんと敢えて同じ言葉を届けたい。夕霧綴理は、佐々木琴子にしかできない。



大沢瑠璃乃役:菅叶和

 めちゃくちゃ面白い。突っ走った方向へ止まれなくなるのが見ていて楽しすぎる。爆発的な面白さがある。笑い声が非常に良い。一瞬で元気を貰える。でも茶道家育ちで随所に育ちの良さが見えるところも良い。常に想像から反する。何度でも言いたいがこの人を見てると本当に楽しい。
 そんなに楽しい人はそれは周りから愛されて当然とも思うけど、愛されるだけの暖かい関わり方をできる人だとも思う。喋ってないと落ち着かないこの人の性格は初期のグループ関係構築に一役買ったと聞く。一人一人に厚く接しているからその分愛されるんだと思う。素敵な人格。
 初めて聞くグループの歌声って誰がどの声が徐々に分かっていくものだと思うけど、『Dream Believers』を初めて聞いた時、瑠璃乃の声だけは直ぐにこれだと分かった。判別しやすい声は、特にこの業界では大きな武器で、天性のものだと思う。全員曲でもみらくらぱーく!でも、その特徴的な声を濃厚にこれでもかと使ってくる。それが曲を聴く楽しさを倍増させる。濁点の入った歌声も甘く響く歌声もどれも素晴らしい。これからも我々の耳を刺激し続けて欲しい。
 生粋のエンターテイナーだと思う。ライブ中のアレンジの数がとにかく多い。ただでさえ特徴的な節回しが、場の雰囲気に合わせて更に変化してボルテージを上昇させる。そしてその声があまりブレない。歌に関して確かな実力を感じる。みらくらぱーく!のパフォーマンスに溢れる「楽しさ」は、この声が土台となって観客を狂わせる。相方含めて思うことだけど、「これやったらおもしろそう!」を思いついてそのまま実行するのは結構胆力の要ることですよ。その姿勢がこのユニットの独創性を引き出している。最高。
 コロコロ変わる表情も良い。楽しいステージを心から楽しんでるからこっちも楽しい。『ド!ド!ど!』なんか特にそう。高揚感のままに動く姿が瑠璃乃らしくて良い。『ハクチューアラモード』、セリフ交じりのこの曲では様々な表情が見られる。「そもそもなんだ?」のボケ顔が好き。くしゃっとした笑顔も丸い猫目がきゅるっとしてる顔もどちらも可愛らしい。『ココン東西』ではトロッコにいる分自由に小気味よくアレンジを飛ばしてくる。なかなか簡単にできることじゃない。『アイデンティティ』、ステップが多いから長い脚がよく映える。嬉しそうな顔で相方を抱きしめる姿が愛おしい。
 元気で愛想満点な人だけど、謙虚で弱気なところがある人だとも思う。誕生日の日、自分に自信が持てなかった一年前より、今は少しだけ前に進めているという言葉を聞けたのは嬉しかった。偶に自己評価の低さが心配になる。間違いなく愛されるべき人なのに。ファンやメンバーを想うこの人の誠実さ、何よりも心が暖まるのだ。1st千秋楽で他のキャストに掛けた言葉が本当に素敵だった。人を幸せにしてる分、この人自身も心から幸せになって欲しいと願う。大沢瑠璃乃と共に、ビッグになってくださいね。



藤島慈役:月音こな

 恐らく地球で一番顔が好き。令和の新時代ギャル。発想も行動も自由すぎる。菅叶和さんとは別方向で楽しすぎる。「こうしないといけない」「これをしたら良くない」という枠に全く収まらず、ギリギリ一線超える一歩手前を進んでいるところが本当に面白く、痛快で好き。待機室ラジオでの「仕事しに来てる感じが無い」とか、生放送中にローファー脱いで放置するのとか、突然スペース始めるところとか、何もかもが良い。一生振り回して欲しい。
 フラフラしているように見えて意外と何でもできちゃうところも面白い。絵も上手でせーはす料理対決でもまあまあ活躍してて驚いた。あとはやっぱり、蓮ノ空でそういった観点は野暮ったくて少し憚られるが、配信で藤島慈を被る時の変わりようには流石に言及せざるを得ない。100%フォームチェンジをしてガトリングのように喋り続ける個人配信、あまりに衝撃だった。コメントへの対応速度と話題選びも凄い。頭が異様に回っているように感じる。特に藤島慈が復帰する前の時期で行われた数回の個人配信、どうしてもメイン軸に藤島慈を関わらせられない中で、あの数回のハロめぐ配信が、藤島慈を我々に理解させるのにどれだけ役立ったか。かなり大きな仕事をしたんだと思います。
 素の藤島慈とアイドル藤島慈の声の使い分けが素晴らしい。藤島慈に惚れたのは素状態で声のトーンが落ちた時の人間らしさだった。その人間らしさを、声で上手に表現していてこちらにも驚いた。鬼才だと思う。独学らしいが音楽にも通じているようで、歌もお上手。安定感があって伸びやか。ずっとちゃんと可愛い。意外にも正統派で相方とバランスも取れている。『アイデンティティ』での歌声が一番好き。
 相方と同じぐらい楽しいことが好きで、だからこそみらくらぱーく!のイカれたエンターテインメントが完成している。多分どっちか片方だけじゃダメだっただろう。二人共異常だから良い。最高のバディ関係。
 では、『ハクチューアラモード』の月音こなの話をしよう。『ハクチューアラモード』の月音こなで天下獲れる。この曲でこの人に惚れたのだ。この世の「可愛い」が全て詰め込まれている。色香もある。全ての表情と節回しが最高レベル。最初の「わんつーすりー」から良い。目が好きなのだ。綺麗な二重瞼を細めて煽情的にこちらを見ている。これが良い。この目にずっと狂わされている。ゆっくりステップも可愛い。
 1番Aメロはセリフ調だからかいくらでも表情を作ってくるので怖い。「ときにはビター大人の味?」指まで艶めかしい。1サビ。そう、サビだ。「甘さとちょっぴり酸っぱさも?」と「ドキドキ最初の一口目!」がある。癖になる独特のリズムと振り付けで前に出てきて、とてつもなく可愛い顔をする。「ちょっぴり」で目をつぶるのが可愛い。「一口目!」で出した人差し指を戻してまた顔辺りに返して目をつぶるのも良い。かなり良い。
 2番。Aメロ走りながらでかわいいねえ。「①と②をハートに入れて」こんなところでウインクするな。「よーくかき混ぜます」で肘を引く動き。なんか良い。「熱いので④は冷やして」で手をパタパタする動き。気を付けて!みたいな顔してるの好き。Bメロ、「ドリーミンドリーミン」で背中見せる前に軽めのウィンク。軽めのも味がある。
 ラスサビ。「夢の中で」の節回し。ここで「甘さとちょっぴり酸っぱさも?」のおかわり、次に「メインは最後にとっといて!」がある。「とっといて!」の時の顔と手を前後させる動きが可愛い。そしてラスト、「恋って、食べれるの?」でノックダウン。まず「恋って、」で右側を見る時の目がいい。気持ちを煽られる。女性が左右どちらかに目をやっている時の顔がとても好きなので。「食べれる」で指を顔にやり目線を前に、「の?」で殺戮ウィンク。本当に死んでもいい。この刹那の為に生きてきたのかもしれないと毎回思う。切れ長の目にウィンクはよく似合う。月音こなのウィンクを見ずに死ななくて良かった。人差し指と中指をクロスさせているのもポイント高い。締めのポーズでハートマーク。公演によるが1st愛知公演では1秒待ってからウィンク。追い討ち。この曲とパフォーマンスを生み出した全てに感謝。
 他の曲の話もします。『Yup! Yup! Yup!』の「everyday!」ウィンクがまた良いんだ。『夏めきペイン』ではこの曲に懸ける藤島慈の決意がよく表されていて良かった。1st愛知day2、ラスサビに入る前目を閉じていた姿が印象的。想いが伝わった。『アイデンティティ』も本当に良い。1Aで瑠璃乃パートで背中向けながらステップ踏む姿がめちゃくちゃ良い。ステップの踏み順は右左右右左右左左。あそこの背中とか踵とか後ろ姿全てが愛くるしいので、いつか映像化されたら見て欲しい。抱きしめられる時の慈愛の顔も素敵。ラスト躍動感のある首傾げウィンク。狂いでしかない。『明日の空の僕たちへ』なんかで見せる憂いの顔も好きです。
 藤島慈がすることに対しては、あくまで「めぐちゃんがやっていること」というスタンスを貫き、自分のことを慈の一番の推しと称する。このスタンスの徹底具合に相当なプロ意識を感じる。そしてこの世の誰よりも藤島慈のことを敬愛していることが伝わる。彼女のファンとして、彼女のこのスタンスを尊重した上で藤島慈に向き合いたいと私自身も思っている。それはそれとして月音こなのことも沢山褒める。惚れたからだ。
 1st千秋楽で、慈と二人でエンジェルホワイトの景色を見られたことの達成感を語っていた。その時流した涙が、本当に美しかった。慈を愛するが故にきっと後ろめたさもあったのだろう。だからこそ得られた今の充足感が綺麗だった。その姿が誇らしかった。藤島慈と共に歩くのがこの人で良かった。これからも二人で多くのことを叶えて欲しい。全世界めぐ党5000万人夢じゃないよ。その先頭には、いつでも月音こなが立っている。



蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブについて

 私はこのコンテンツが好きだ。何よりも、「面白い」からだ。活動記録の筋書きもWith×Meetsで行われる会話や深堀り、他も全て面白い。曲も良くて、上述したように素敵なキャストも揃っている。キャラクターの実在性が、今までのラブライブ!にどうしても存在していた壁を平気で壊していくような方式で、本当に良い体験ができている。初めて尽くしのコンテンツだからこそ味わえる底が無くて予想できない面白さが好きで、このコンテンツに全力になることができている。
 だからこのコンテンツにもっと人が増えて欲しいと願う。蓮ノ空知らずにこの文章をここまで読んでいる人なんて変人は少ないと思うが、一応書く。
 実際このコンテンツは後から入りづらい。カレンダーを共に過ごすプロジェクトだから、あの時の「イマ」を一つでも知らない状況で追いかけるのは少々難しくもあるのだろう。でもどうだろう。オタクなら好きになったコンテンツを後追いで追いかけた経験一度ぐらいはあるのではないか。何かを死ぬほど好きになれる感受性の持ち主なら、そのコンテンツがどんな特性を持っていようがいつからでも好きになれると思う。実際どうやって追いつくかは知らないし結構どうでもいいんだが。私は蓮ノ空でそれをやったことが無いので。あなたなりのやり方でやればいいと思う。
 少なくとも、このコンテンツに触れた時、あなたに必ず「面白い」と言わせる自信はあるよ。もしあなたが蓮ノ空のことを好きになってくれたのなら、明日の空で逢いましょう。


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