とまり木くんの旅日記〜図書室のある焼き芋屋〜
皆さんこんにちは。
ちょっと時間がたってしまったけれど。
僕、とまり木くんは夏のおわりに素敵な
場所にお出かけしてきたよ。
みんとしょ仲間に教えてもらって、
行ってきたのは、
金沢にあるハレオトコさん。
一箱本棚オーナー制ではないのだけど、
東京で出版関係のお仕事をされていた
70代と60代のご夫婦が昨年秋にひらいた、
図書室のある焼き芋屋さん。
焼きいもと焚き火は、
人と人がつながるのにも、
人がホッとゆるやかになるのにも、
とてもいい働きをしてくれるって
思ってるから。
そこに図書室があるなんて。
どんな場所なのか知りたくて、
遊びにいってみたよ。
賑やかな観光地をぬけた金沢の町並みは、
古い民家やお店も残っていたり、
車が通れない小径が残っている。
ハレオトコさんもまさに通りから、
そんな小径を少し入ったところにあった。
近くには犀川が流れてる。
古い一軒家をリフォームしたおうちでは、
かわいいデザインの看板と、
看板オトコのご主人と
優しい笑顔の奥様が迎えてくれる。
お庭には小さな畑も。
靴をぬいで、図書室スペースに。
ちゃぶ台前に腰をかけると、
なんだかもう親戚の家に
遊びにきた気分になった。
なになに。焼きいもメニューをみると、
あたたかい焼きいも以外に、
冷たい焼きいもや、
奥様アイディアのスムージーまで。
アイスコーヒーはご主人が一杯ずつ、
丁寧にドリップしてくれる。
図書室には近所の小学生男子。
今日は朝焼きいもを買いにきて、
2回目なんだって。
ほぼ毎日やってきて、
ご夫婦とおしゃべりしたり、
遊んだりしていくらしい。
さつまいもを水につけて、
育てる自由研究もしているみたい。
根っこと芽がどんどんのびていた。
本棚の本は、お二人の持ち物がほとんど。
なんとなくジャンルにわかれている。
一箱本棚もそうだけど、
並んでいる本をみると、
なんとなくその人が見えてくる。
東京での暮らしの話。
そして金沢にうつってからの話。
焼きいもの話。
近所の子どもや大人が来てくれて、
時間を過ごしてくれることが、
お二人にとっても大切で
幸せな時間になっていること。
夏は近くの犀川で犬の散歩の帰り道、
早朝からお客さんがきてくれること。
だから週1回は楽しみにしてくれる
愛犬家のお客さんさんたちのために
5時起きで焼きいもを仕込むんだって。
焼きいもは木材のチップを使い、
釜で焼き上げる。
薪や炭よりお手頃価格なのと、
軽いし扱いやすいから。
そしてムラなく美味しいおいもが焼けるそう。
金沢のコミュニティカフェ仲間の
横のつながりもあるらしくて、
一箱本棚図書館も教えてもらった。
明日行ってみようかな。
すっかりくつろがせてもらった
午後のひととき。
冷たい焼きいもも、
焼きいもスムージーも最高だったよ。
またゆっくり訪れたい場所が
ひとつ増えた。