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私のダンナが辞めるまで⑥

嫌がらせ

翌日の仕事終わり、夫と待ち合わせ。
少し遅れてきた彼は、ものすごく怒っていた。
帰り際にチャラ人事野郎に呼び止められ、言われたらしい。
「○○(夫)くぅ〜ん、困るよぉ〜。うちのエースに手ぇ出すなんてさぁ〜。奥さんの転勤先はどこがいい?名古屋が一番近いか?」
は?転勤?夫は思わずムッとする。
「転職なんてムリだろ?お前が奥さん説得するんだよ。立場分かってんのか?
出来ないなら2人共転勤な。手当出るしいいんじゃない?君は九州がいいかな?」
普段は大人しい夫も流石に腹が立ったようで、
「結婚早々一緒に住まないなんてありえません!誰も転勤しません!失礼します!」
言い放ち、そのままの勢いで待ち合わせ場所へ来たようだ。

結果私たち2人共、転勤しない宣言をしたが、社内結婚禁止のルールは変わらず存在している。
さて、どうしたものか。

経営陣

私たちはまず、社内で味方を探した。
営業部の役員は、常務と取締役に口利きしてくれた。
しかし、常務も取締役も、社長に話すことはなかった。取締役は夫に「諦めろ。そして俺を結婚式に呼ばないでくれ」と言って去って行った。
数日後、夫と私宛てに社内メールが送られてきた。常務からだ。
「お役に立てず、申し訳ない。お幸せに。」
それだけ書いてあった。
根性なしめ!私は心の中で叫んだ。

経営陣には期待出来ない。
他に誰か社長に口利き出来る人はいないか。

あっ!!!

つづく…





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