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One Thousand Fathoms Deep

TOMATOと言えば、僕らの世代にとってはクリエイティビティの神みたいな、ロンドンに拠点を構える世界的なカリスマクリエイターの集団。それぞれ才能あふれるメンバー同士がお互いをリスペクトしながら繋がり、影響しあいつつ、さまざまなプロジェクトを作り上げていく。広告であり、デザインであり、アートでもありつつ、その根底には哲学や思想もあって、さらに歴史からも学びつつ、映像や、写真、イラストデザイン、音楽など、さまざまなメディアを縦横無尽に駆け回り、作品をアウトプットし続ける。

そんな偉大な創造性の巨人たちが講師を務める「TOMATO WORKSHOPS」というものがありましてですね。さまざまなジャンルのクリエイターたちが、そのワークショップの中でクリエイティビティの限界に挑戦するわけです。限られた期間の中で、インプットとアウトプットの極限を目指す、というような。

たぶんほとんど知られてないと思うのですが、そんなTOMATO WORKSHOPSの流れをそのまま受け継いだEsin Creative Workshopというのが2015年にありまして。たまたま当時僕が目黒にあったMakers' Baseというデジタルファブリケーションの工房に入り浸っていた際にこのワークショップについて知りまして。どうしても、どうしても、どうしてもそれに参加したいと思ったのですよ。

ただそれに参加するには、いくつかの大きなハードルがありました。

週末を挟んだ10日間のワークショップということで、10日間仕事を休まなければならないというのがひとつ目のハードル。私は、デジタルマーケティングを中心とした広告代理店でプロジェクトマネージャーという肩書きでウェブ制作案件などを手掛けていたので、平日の10日間まるっと休むのはほぼ現実的に不可能。

さらに、参加費が30万円というのもわりと大きなハードルでした。妻からもらう毎月のお小遣いを1年かけて貯めたとしても、そんなには貯まらない。空からお金が振ってこない限り、そんな金額のお金を工面するのは難しそうでした。

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個人的に思い入れのある本、大切にしたい本、知人が書いた本や、私がちょっとだけ載ってる本などについて書いています。

「日曜アーティスト」を名乗って、くだらないことに本気で取り組みつつ、趣味の創作活動をしています。みんなで遊ぶと楽しいですよね。