ご縁とタイミング

ちょうど10年くらい前。神田須田町にあるオフィスに通って仕事をしていた頃、この神田小川町にある優美堂の前をよく歩いて通っていた。その時は、数ある店のひとつでしかなく。「へー、額縁を売っているんだ」というくらい。店内に足を踏み入れたこともなかった。

ただ、この特長的な看板建築のたたずまいは記憶に残っていた。正面に描かれた富士山。10年前から、もうすでにだいぶ剥がれてボロボロだったけど。不思議な存在感があった。

中村政人さんがこの建物をリノベーションするって話を聞いた時、反射的に「参加したい！」って思ったんです。なんでだろね。なんか、いろんな要素が組み合わさって、これはぜひ飛び込んでみなくてはと思った次第で。結果、それは大正解だった。

「ご縁」なのだろうね。こういう出会いって。あと「タイミング」。いろんな見えない矢印とか点線とか、世の中にはあって、それがうまい感じでつながっていて、その方向を探っていくと次の面白い案件につながっていくというような。

そんなわけで、1年以上もある程度がっつりと「優美堂再生プロジェクト」に関わった、と。ようやく場が立ち上がったので、これからここでいろいろやってみたいが。さてさて。

優美堂