一家4人夜逃げ前夜

事業が倒産。うつ状態。家族と夜逃げを考えながら寸前で思いとどまった10年前。 今は沢…

一家4人夜逃げ前夜

事業が倒産。うつ状態。家族と夜逃げを考えながら寸前で思いとどまった10年前。 今は沢山のヒトに支えられ、3つの事業を展開しているわたしがこの10年間を振り返ります。

最近の記事

保険セールスマンとして

最後の砦の小さな飲食店も手放してしまい 私はとある人の紹介で某外資系の生命保険会社のセールスをすることとなりました 年収数千万も夢じゃないよ、と言われ 行くあても無かった私は1ヶ月の研修のあと直ぐに営業の世界へ飛び込みました 今まで飲食店の中で、お客様を待つスタイルだったのがこちらからどんどん営業していくやり方に戸惑いつつ 先ずは知り合いから声をかけました 後で知ったのですが保険セールスのビジネスモデルは 知り合いにセールスして紹介を頂き、マーケットを広げていく

    • 滞納していた税金の交渉

      当時、銀行にはほとんどお金は無くて数千円ほどの残高だったが ATMに行くと通帳にサシオサエの文字が!! 数千円の残高は、市税の滞納で差し押さえされていたんです 慌てて市の担当部署へ電話してこれ以上の差し押さえは免れましたが そのあと私はすぐに国の税務署と社会保険事務所に電話し、面談の約束をしました 国税と社会保険事務所は、担当者にもよるとは思いますがわりと柔らかに分納に応じてくれました ただこれとは逆に市税の担当部署はそうはいきませんでした 「一括で払え」の一点

      • 債権回収業者との交渉

        私は銀行以外でクレジットカードも返済出来なくなっていたのですが 三か月ほど放ったらかしにしていると クレジット会社とは全く別の今まで聞いたことも無いような会社から手紙が届きました 「○○クレジットから債権を譲渡された○○債権回収株式会社です。○○までに下記へご連絡いただければと思います。」 ざっくりこんな感じの文章でした 「債権回収株式会社!!!」 今まで聞いたことも無い何やら物騒な名前 私は、すぐに電話しました すると「直ぐに一括で支払ってもらわないと裁判に

        • 銀行から信用を失った

          ここからの約1年は銀行や税務署、社会保険事務所との壮絶なやりとりになっていきます 会計や資金繰りの知識がゼロに等しい私は、半年間まったく連絡しなかったことで差し押さえ一歩手前の状況になったいました ちなみに民間の金融機関は融資先から何か月も返済も連絡も無かった場合、一括で返済を求めて来ます こうなるとほぼ元の毎月返済の状態にはもどれず借りた側はどんどん苦しい状況になっていきます こんな状態でも銀行と話し合う姿勢を見せなければ銀行はこの債権をサービサーに売ってしまうんで

        保険セールスマンとして

          期限の利益の喪失

          夜逃げ一歩手前で思いとどまり もう逃げない、、、と決めて 先ずは銀行(返済の相談)に連絡を入れました。 しかし6か月も電話も取らず手紙も読まずにごみ箱 そんな私を1ミリも信用していない銀行は 「今更、何をノコノコと??」 あからさまにそんな態度をとる銀行もありました 公的な金融機関も含め3つの金融機関からお金を借りていたんですが 金融機関によって対応は様々で A銀行に支払いの相談に行くと淡々とリスケジュール(毎月の返済額を減らして収入が増えるとまた返済額を増

          期限の利益の喪失

          決意

          その日、夜中まで妻と話し合った私は今まで自分のことしか考えておらず 家族や従業員、取引先に至るまで全く向き合っていなかった事に気づいたんです 売上がどんどん落ちて来てモチベーションが下がって来ていた従業員の皆んなにつらくあたったりしていました 従業員が皆んな去ってしまうのも当たり前 まだ家族がいるだけ超ラッキーな事に気づきました そしてもう逃げるのはやめ もう一度事業を起こそうと決意しました ただ事業を起こすと言っても生活費も足りない位の資金不足 銀行からも信用を

          マイホーム

          現状から遠く離れて、人生をイチからやり直そうと思った私は 妻がパートから帰ってくると胸の内を伝えました。 晩ごはんを食べながら家族で新しい土地で再出発しようと妻に話したところ明るい性格の妻はニコニコしながら 「それはそれで楽しそうね!」 美味しそうにオムライスをほおばっている娘に顔を向けながら答えてくれたんです。 「ところで、引っ越しするのはいいけど建てたばかりのこのお家はどうすんの?」 ・・・ そうだった。 念願だったマイホームを三ヶ月前に建てたところだった

          夜逃げ前夜‥2011年冬

          今から10年前の冬の昼下がり 自宅のこたつで肩を丸くしながらもう2時間もパソコンの画面を見続けています。 となりでは3歳になったばかりの娘が気持ちよさそうに昼寝をしており 身重の妻は朝早くからパートに出ていて 私は小さな娘とふたりでお昼ご飯を食べた後、ネットで田舎暮らしのサイト見ています。 3か月前、アパレル店と飲食店の事業が倒産し今月の収入はゼロ。 生活費は妻の給料にたより、何か始めないとと焦りつつも家から出れない状態が一か月ほど続いています。 税金と社会保険

          夜逃げ前夜‥2011年冬