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コロナ罹患日記

2023年10月の頭、ついにコロナにかかった。はじめてかかった。

折角なので記録に残そうと思う。
一番熱が高くてしんどかったとき、「コロナ」でnoteで検索しても体験記の類があまり出てこず心細かったので、これからかかる人の役に立てば。

23歳、社会人1年目のコロナ罹患日記です。

初日

火曜日の朝。
起きたらのどが痛いし、熱っぽい。
昨日、彼氏から、「簡易キットで検査したらコロナだった」と連絡が来ていた。

彼氏とは週末に会ったばかりだ。私もコロナの可能性は高い。
とはいえ、熱は37度3分ほどで微熱だったので、在宅で勤務を開始する。
ぼんやりとした頭で、「検査はした方がいいかあ」と思い、近所の病院に開院とほぼ同時に電話を掛ける。12時から発熱外来を受け付けているという。予約を取る。

12時。病院に行く。ガードを付けた先生と看護師さんに色々と質問をされる。熱はいつから出たのか、筋肉痛や腰痛はあるか、持病はあるか、最近身近な人でコロナになった人はいたか、などなど。
コロナの検査にはPCRと抗原検査の2種類があるけど、PCRだと結果が出るまでに2日かかるから抗原検査にしましょうか、と言われ、言われるがままに抗原検査を受ける。はなに綿棒を入れてぐりぐりとされる。少し涙が出る。

「コロナですね」
しばらくしてお医者さんにどこか明るく告げられる。
ついに私もコロナか。3年間一度もかからなかったが、ついに。
コロナであることはこちらとしても予想はしていたので、診断結果にはそれほど驚きはない。お医者さんに「あなたお若いですし」と、のどの症状を抑える薬だけを出してもらう。

「ちなみに、在宅で勤務する分には、OKになっちゃいますよね?」体調はそこまで悪くないが、会社は休みたい私は、すこしまどろっこしい質問をお医者さんにしてみる。「在宅勤務ってオンラインで仕事するってことですよね?それはべつにOKですねえ」休みたいと思っているのを見透かされたのか、笑われる。

家に戻る。在宅勤務をしている母に、「これからは自分の部屋から出るべからず」と告げられる。大人しく従うことにする。

病院に居たときは、これくらいの症状なら仕事出来ちゃうなあ、と思っていたが、家に戻ったあたりから段々と気分が悪くなってきた。
午後は、お休みを貰うことにする。会社に連絡を入れる。
皆さん優しいので快諾される。
パソコンを閉じて、眠る。起きると、熱は38度になっていた。また眠る。

食欲は普通にあったので、夜はポークステーキを食べた。

2日目

水曜日。
起きる。なんか体がホカホカしてるなあ、と熱を測ると39度6分だった。おお。寒気と熱さを同時に感じて、変な感じである。

会社に、今日だけ休むと連絡するか、まとめて金曜日まで休むと連絡してしまうか、逡巡する。途中で良くなる可能性もあるし。

かなり迷ったが、過去にコロナで休んだ同期が、発症からカウントして5日間休んでいたのを見つけたのと、毎日休みの連絡するより、治った場合に「やっぱ今日行けます」って連絡する方が精神的な負担は軽いだろう、との結論に至り、金曜日までお休みさせてくださいと各所にチャットする。
お大事に、と返ってくる。肩の荷が下りる。

解熱剤を飲んで眠る。
解熱効果で、一度は36度ほどまで熱が下がる。が、また夜に向けて38度まで上がっていく熱。解熱剤をもう一度飲む。

解熱剤が効いてくるまでの間に、弟におつかいを頼む。アイスボックスのマスカットを買ってきてもらった。めっちゃ発熱していたので、死ぬほどおいしかった。弟、神。ありがとう。

そして解熱剤が効いてきた頃から、ジャにのチャンネルを見はじめた。

ジャにのチャンネルとは、二宮和也、中丸雄一、山田涼介、菊池風磨によるユーチューブチャンネルである。中身はと言うと、彼ら4人がひたすら平和に雑談したり、キャンプしたりする動画が多い。

かなり、よい。
なにが良いって、彼らのうち誰も、だれかを傷つけるようなことは言わないし、プロだから見てて嫌な気持ちに全然ならない。あと、ジャニーズの中でも年長組だからか、はたまた自称陰の人々だからか、みな落ち着いていてみやすい。笑い声がうるさくない。

最初は山田涼介が綺麗すぎて目を吸い寄せられていたが、段々と他のメンバーの魅力もわかってくる。菊池風磨はアホでありながら頭の切れる発言をしてきて大変たのしい。中丸雄一はゆるふわしているのに、時折KAT-TUNをみせてきてよい。ニノは小5の時から推しているが、企画力がすごいのなんの。狂ったように再生ボタンを押し続け、気が付いたら朝の5時だった。

3日目

木曜日。
前日、というか同日5時に就寝したので、12時くらいに起きる。熱はさがっていた。しかし、咳が出る。あと、咳をすると頭がガンガンに痛い。

この日もジャにのチャンネルをひたすら見ていた。
しかし、変な睡眠リズムになってしまったのが祟り、おなかが痛くなり一瞬迷走神経反射をおこしそうになる。
また、咳が酷くて1度戻してしまった。ちょっときつかった。

戻してしまうのが怖くて夜はあまり食べられなかった。
食べ物は、妙に塩分を強く感じる。一方、じゃがりこなどは味がしない。

やや、と思って手持ちの香水を腕にふりかけるも、においがない。
ええ!と小さく声を上げる。結構強い香水のはずなのにな。ちょっと面白い。

ジャにのチャンネルを23時頃までみて、眠る。

4日目

金曜日。
熱はもうないが、気持ち悪さと頭痛が酷く、働ける状態ではない。PCの大画面を見ると気持ちが悪い。休みにしておいてよかった、と眠る。
朝、部屋に入ってきた空気が完全に秋のそれで嬉しかった。

5日目

土曜日。
軽い気持ち悪さと怠さ、頭痛はある。縦になると少し辛い。
親友が電話したい、とLINEで連絡をくれたので、体勢を整えようと「ちょっと待って」と送るも、「いえぇえええええい」と言いながら即電話をかけてきた。こういうやつである。

カフカの変身で、主人公が虫じゃなくてスープ人間になってしまうバージョンの創作、猿蟹合戦、グリム童話、ロマンチックなデートより新宿御苑でコーヒーを2時間のみてえ、みたいな話を2時間くらいした。腹がよじれた。楽しかった。持つべきものはアホで頭の回転が速い友達。

午後も電話しようとしていたが、私が気持ち悪くなってしまいダウン。
友達ありがとう。涼しくなってきたし、今度会おう。

6日目

日曜日。
ついに部屋の外に出ることを許される。部屋のドアを開き、はしゃぐ。
頭痛もだいぶ軽くなった。午後、小雨の中散歩に出かける。
いつの間にか外はすっかりと涼しくなっていて、にやけてしまいそうになる。一番好きな季節がやってきた。

夜、快気祝いだ、と家でたこ焼きパーティーをした。
おいしかった。久しぶりに母と弟と食卓を囲んで楽しかった(父は一人旅で不在)。母が自分はモテキだと豪語し(最近やたら飲み会に誘われるらしい)、弟と私でモテてどうするといなす。

たこやきを食べた後は、だらだらとラグビーを見た。
母がアルゼンチンに対して呪いの歌を歌うとアルゼンチン選手がゴールを外したので戦慄した。母は誇らしげにしていた。恐ろしい人である。

その後、彼氏と少し電話をした。
彼氏はもともと体力のある人なのでなんだかとっくに回復していて、仕事関係の人の舞台を見に行ったらしい(療養期間も過ぎていた)。聞くと、そこでいきなり指名されて舞台上にあげさせられたらしい。ついでに、劇中でプロポーズまでしたと。少しだけ嫉妬してみせるが、相手40代だよ、と軽くなだめられる。

7日目

月曜日。
頭痛はおさまった。気持ち悪さだけ少し残っている。祝日で良かった。
懲りずに、午前中はジャにのチャンネルを見て過ごす。そうしているうちに、少し体調が悪くなったので、眠る。

起きると、あんたお昼食べるの、と機嫌悪そうな母。締め切りが近いらしい。また、うちの母が病み上がりの人間にきつくあたりがちであることは、弟と私の間で有名である。さっと起きて昼ご飯の準備を手伝う

食べ始めると、母は機嫌を直した。よかった。その姿に自分を重ねる。私もお腹すくと、機嫌悪くなるからな。お腹すきすぎないように気を付けよう。

夕方、彼氏に会った。カフェに行った。

カフェではそれぞれ、私は栗のラテとかぼちゃタルト、彼氏はカフェモカとモカチーズケーキを頼んだ。お互い秋セット、モカセットだ、と言う。

カフェからの帰り道、寒くなってきていたので、ひっつく。なぜか前後にひっつき、怪しい動きをする。「この動きで表参道歩こうぜ」「OK、変な鳴き声込みね『ギャオギャオ』」ふたりでギャオギャオと騒ぐ。近所迷惑。

途中、急に思い立った彼氏におんぶをしてもらった。
10年以上ぶりに人におんぶされた。視界が高くなる。楽しい。彼氏のやわらかい髪から、やさしい香りがした。

終わりに

コロナは、つらかった。体調が辛かった。
一方、症状としてはインフルエンザのような感じだったので、軽症だった方なのだろう。
そして、メンタル面ではジャにのチャンネルに大変助けられた。心の元気は相当彼らのおかげで保たれたように思う。ありがとうジャにのの皆さん。

まだ少し倦怠感と味覚の違和感は残っているが、他の症状は1週間で大体元通りになったようだ。よかった。
発熱はおよそ3日ほど、咳で辛かったのは1日ほどだった。

明日からまた会社か、と思うと正直憂鬱ではある。
でも、好きな季節が来ている。
秋冬、無理せず楽しみたいな。健康に気を付けて、楽しい秋・冬になりますように。そしてジャにのチャンネルを制覇するぞ。

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