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ギターアンプの使い方 前編

皆さんこんにちは。
相変わらず週末になるのが楽しみでもなんでもない日々が続いております…

そんな悲観的なお気持ち表明はおいといて、この間すごく久しぶりにスタジオに入りました。
その時一緒に入っていた方が
マルチエフェクターのリターン挿し
をしていたんですが、それを見たりお話してるうちに、久しぶりにギターアンプについてちょっと知識を見直してみようと思いました。

それ故このようなタイトルになっております。思いの外長くなってしまった為、今回は基礎的な部分であるプリアンプやパワーアンプ、スピーカーについての前編とし、エフェクトループやパワーアンプ単体での使い方等は後編として後日投稿します。

お時間がある方はお付き合いいただけると嬉しいです。
※あくまで僕の大体の考えなので、間違いもあると思いますがご了承下さい。



解説に使うのは自分のアンプにしています


そもそもの構造

今回の記事はエレキギターを前提にお話します。
エレキギター(もしくはエレアコ)は弦を弾いて(振動させて)音が出ます。
しかしエレキギターの生音そのままでは音が小さいですね。
その振動をピックアップで電気信号に変えてアンプへと送る事で、音量を大きくすることができます。ギターアンプの構造としては以下のようになっています。

  1. プリアンプ(入力部)

  2. パワーアンプ(増幅部)

  3. スピーカー

僕のイメージでいうと、

  1. プリアンプ=音色を決める

  2. パワーアンプ=音量を決める

  3. スピーカー=決まった上記2つの音を出す


実際にそれぞれ担当しているツマミが異なります。↓は例です。

  1. プリアンプ=ゲイン、ボリューム、トレブル、ミドル、ベース等

  2. パワーアンプ=マスターボリューム、(プレゼンス、レゾナンス)

  3. (スピーカーにツマミが割り振られてることは基本あまり無いと思います)

ギターアンプには上記3つが一体化しているコンボアンプと、プリとパワーが一緒でスピーカー(キャビネット)が別になっているスタックアンプがありますが、プリとパワーの役割は基本的に変わりません。
また別枠?でプリアンプ単独、パワーアンプ単独の物もあります。


プリアンプについて

この部分で、どんな音にしたいかを調整します。
歪ませたいならゲインを、音量を上げる、またはさらに歪ませるならボリュームを。
高音域を調整するならトレブル、中音域ならミドル、低音域ならベースを。


参考:Koch multitoneのドライブch

歪みに関して言うと、
プリ部にはゲインが無くボリュームのみ、パワー部にボリュームが付いている場合は2ボリュームのアンプ、と呼ばれることがあります。
今回の例で書いたように
ゲイン、ボリュームがプリ部にあり、もうひとつパワー部にボリュームがあるアンプは3ボリュームとなり、調整やコントロールがちょっと煩雑になる分、表現の幅は広がります。
ボリュームが1つしかない場合、ボリュームやゲイン調整はシビアですが、シンプルな為使いやすい面もあります。

この様にコントロールが多ければ良い、逆に少ない方が良い、というわけではなくそれぞれ良し悪しがあります
分かりやすく操作できる方がよければシンプルなアンプの方が使いやすいし、細かく調整できる方がよければツマミが多いアンプの方がニーズに合っていると思います。

プリアンプ部の話に戻ると、
トレブル(高音域)やミドル(中音域)、ベース(低音域)はツマミを回せばそれに合わせて増減するのが基本だと思いますが、中には一筋縄ではいかないものも存在します。
どのメーカーか忘れてしまいましたが、それぞれのツマミが作用し合うみたいな、内部の回路が複雑な物もあったと思います(メサブギーだったかな)。

プリアンプ部の役割はエレキギターからの音をどんな音色にするか決める、
いわば色を付けるようなイメージですかね。
ハイとローを上げてミドルを下げたドンシャリにするのか、ミドルを上げ気味にした抜けやすい音にするのか、ここで出したい音の方向性を決める部分です。

またここがチューブなのかトランジスタなのか、それによっても大分音のキャラクターが異なります。
どちらが良いというわけではなく、あくまで個性の違いなんじゃないかなと思います。


パワーアンプについて


今回はRev/FXMixの説明は省きます

パワーアンプの役割は僕の認識ではざっくり言うと音量を決める部分、としています。
プリアンプの時にも書いた、マスターボリュームがこのパワーアンプのコントロールに相当します。
その為ここでボリュームを上げた場合は歪み量ではなく、音量が上がります
ただチューブアンプの場合はここのボリュームを上げていくことで歪む事もある為、機種によって違いはあると思います。
パワーアンプ部のボリュームを上げたことで出る歪みは、自宅ではなかなか体感しづらいですが気持ちがいいです(パワー部で歪むくらいボリュームを上げる=体感音量は上がる為)。

また、アンプによっては「プレゼンス」や「レゾナンス」というツマミが付いているモデルがありますが、その2つのコントロールはパワーアンプが担当の様です(最近知りました)。
プレゼンスは一般的にはトレブルより上の超高音域
レゾナンスはベースより下の低音域
みたいな認識だと思います。
(この2つのコントロールは、スピーカーまで進んだ一部の信号をパワーアンプに戻して周波数のなんやらや、出力の云々を調整しているらしいです。
この回路はネガティブフィードバックというらしいんですが、自分がここをちゃんと理解できていないので、雑な説明になってしまいました、申し訳ありません…)

プリアンプと比べると、ここで決めるのは主に音量なのでやることはシンプルです。
しかしこの部分がチューブかトランジスタどちらなのか、プリアンプよりもサウンドへの影響は大きい様に思います。

これはまた別で書こうと思っているんですが、
アンプシミュレーターやマルチと組み合わせるならソリッドステートでも合うかなと思うし、
チューブプリアンプならチューブパワーアンプの方が合う気がする、というのが僕の好みです。


スピーカーについて

ここまでプリアンプ、パワーアンプを経て音の調整をして、やっとこさ実際に音が出る部分の説明になります。
家電量販店にあるコンポや、Bluetoothのスピーカーと基本的には同じだと思うので、前項目2つに比べるとスピーカーの方が馴染みがあると思います。

スピーカー部分ではツマミは基本的には無いと思うんですが、なかにはスピーカー部分でボリュームを調整出来る機種があります(エミネンスのreginmakerがこれにあたると思います)。
当然のことながら音が実際に出る部分なのでスピーカーの機種によって音が変わります。
変数となる大きい要因は、

  1. キャビネットの材質

  2. スピーカーの径

  3. スピーカーの数

  4. キャビネットのバック

ここにもたくさん音を決める要素が存在しています。

キャビネットの材質についてはあまり詳しく理解できていないので詳細に語れないんですが、ギターでもボディ材やネックの材が違えば音も違う、といえば何となくわかってもらえるのではないかと…
メサブギーのレクチキャビネットなんかは、側面に鉄板を貼ってるしそもそも重いだめかなりラウドな音を出すような仕様になってるのがわかります。

次にスピーカーの径が大きいほど再生できる音の帯域(主に低音域)は広がりますが、必然的にキャビネットのガワは大きくなります。また径が小さめだと高音域が強調されやすくなる気もしています。
フェンダーのアンプはスピーカーの径が10インチ?が1発入ってるモデルもあると思いますが、フェンダーアンプのキラキラした高音域はこうしたところから来ているのかもしれないです。

スピーカーの数が多ければ音圧を得やすいですが、音圧を得るために鳴らしきるにはその分大きい音を出す必要があります
例として4発キャビネットと2発キャビネットだと、4発の方が音圧は出る変わりにそれだけ音量を出さないと本領を発揮出来ません
2発では4発ほど音圧は出ないかもしれませんが、4発より音量はおさえ目でも本領を発揮出来る事、そしてスピーカーの個数が半分なのでキャビネットのサイズも小さくなります
余談ですが、搭載しているスピーカーが2発でも低音を補う為に2発スピーカー+バスレフ穴(空気の出入りをコントロールして低音を再生する穴)が開いているモデルもありました(genzbenzのG-FLEXが該当します)。

またボグナー等大手のメーカーから1発のキャビネットも販売しており、個人的印象では自宅で使っている方が多い気がします(ボグナーの1発通称豆キャビは1発にしてはいいお値段なので自分には買えそうにないです・・・)。

キャビネットバックの方式も出す音に大きく影響します。
バックが密閉されていれば、箱鳴りが強く力強いサウンドの傾向のクローズドバック(スタックのマーシャルアンプが歪んでる音を想像してもらえると分かりやすいかも)。
バックが開いていれば、音の立ち上がりが早く素直なサウンド傾向のオープンバック(フェンダーのアンプや、ジャズコーラスが該当します)。

また4発でもスラントしていたりストレートだったりでまた違いがありますが、スピーカーの大まかな説明としてはこれくらいでどうかなと思います。


蛇足になりますがキャビネットのサイズについて上で何回か書きました。
しかしそれはスタジオに置いてあるキャビを使うだけ、ヘッドだけ持ち運ぶって方はあまり気にしなくてもいいかもしれません。
あくまで自分の考えなんですが、僕も最初にマーシャルJVMのヘッドを買った時は
「キャビはスタジオとかライブハウスのやつ使えばいいかな」
って考によって自分の出す音がぶれてしまうのにストレスを感じるようになってしまいました。
ライブを人前でやる以上、プレイングにも集中したいのにそもそも自分の音が気に入った音にならない・・・
そこで余計なストレスを感じたくないという思いや、自分以上に機材に詳しい方からの助言等もありキャビの導入に踏み切りました。
最初に買ったのはLINE6の4発キャビだったんですが音は良かったです。音「」よかった。別方向で問題が発生します。

当時自分は一人暮らしでアパートの2階に住んでいたんですが、当たり前のように階段しかありません。
スタジオ練習やライブ終わりに自前の軽自動車に4発キャビを無理やり積んで、帰宅後そのキャビを持って2階に一人で上がる・・・
めちゃくちゃしんどいし疲れるし危ないんです・・・
1人で運んでるから何かあっても支えてくれる人とかいないし、下手すると倒れて機材が壊れるだけでなくそもそも自分が怪我するかも・・・そう思い2発キャビに鞍替えしました。
ここでの鞍替え先が、バスレフ搭載のG-FLEX212でした。
もう手元に無いんですがモダンサウンドにはぴったりだし見栄えもいいのでちょっと惜しいことをしたかなと思ってます。
G-FLEXも重かったんですけどね2発だけど!!!!
以上の経緯もあるし今のKochがセット売りで2発だったので、自分には2発が合ってるように思います。

なので、キャビを買う人は自分の生活スタイルや様々な要因を考慮した上で選びましょう!!!!
コンボアンプ買う人も!!!!!



G-FLEXの写真がありませんでした、JVM410Hは最初に買ったヘッド ルナシーとかやってた頃


ひとまずここまで

今回はギターアンプの基礎部分について書いていきました。
パワーアンプの部分でも書いたんですが、プレゼンスとレゾナンスがパワーアンプの担当であり、ネガティブフィードバックという回路が使われていることは調べていて始めて知りました。
エフェクトループのことまでやろうか悩んだんですが、結構長文になってしまったので続きは後編にて書こうと思います。


読んでいただいた方な参考になれば幸いです。
それでは、ありがとうございました。

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