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囀る鳥は羽ばたかない 8巻 感想

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2021年10月の記事一覧

「囀る鳥は羽ばたかない」 第46話を読んだ今、矢代と百目鬼の関係を再考する

 第46話で矢代と百目鬼の関係は大きく転換した。  私は今の矢代の苦しみを、この先矢代が救われ、幸せになるために必要な過程だと考えている。(第46話感想 その2 参照)  7巻以降、なぜ二人の立場と関係性が変わる必要があったのか、1巻から読み直し考えた。  第45話の終わりで、井波と遊ぼうとする矢代を百目鬼が強引に引き留める。(矢代と井波が7巻以降もセックスしているのかどうかは、はっきり描かれていないのでまだわからない) 百目鬼「そんなに男が欲しいんですか?」 矢代「ああ

「囀る鳥は羽ばたかない」について 第46話が私に与えたもの

 今回は考察ではなく、個人的な感想になります。  第46話についての考察はこちら→その1、その2  第46話の衝撃はあまりに大きく、私の心を揺さぶった。でも、そのおかげで、私は望んでいた答えの一部を得た気がした。  「囀る」に出会って以来、私はずっと考えていた。  この話は一体どういう結末を迎えるのだろう。矢代と百目鬼がどうなったら、私は満足するのだろう、と。  私は矢代の複雑な内面が大好きだった。百目鬼のことを好きだけど、それを表には出さないようにしていて、もちろん恋

「囀る鳥は羽ばたかない」について 第46話 感想 その2 ≪矢代が幸せになるために≫

 第46話を読んだ直後は「予想より心を抉られずに済んだ」と強がっていたものの、やはりショックは大きかったようで、あまり眠れず食欲がない日々が続く。  どうやら、影山医院で百目鬼に口でされて「いやいやいや、別にビビッてねーし」と言った時の矢代のように虚勢を張っていたようだ。(3巻第13話)  第46話で矢代が傷ついているから、私もつらい。矢代はあの部屋に一人残されて、どんな気持ちでいるのだろうかと思うと胸がつぶれる。  物語のこの先を考えるために、何かヒントはないかと「20

「囀る鳥は羽ばたかない」について 第46話 感想

第46話 Amazonが発売日にihr HertZを届けてくれなかった(結局書店に行って買った)せいで、待ちきれずツイッターで皆様の感想を読んで覚悟を決め、心に鎧をまとって読んだおかげか、予想より心を抉られずに済んだ。  もっと百目鬼が矢代を傷つけるような言動をしているのではないかと心配していたのだが、すべての発言に矢代への愛が隠れているように私には思えた。 第45話の終わりに 「じゃあ かまわないですよね。あいつじゃなくても」 と言って、井波と遊ぼうとする矢代を百目鬼