【NYY #32】レベルの高い合格点超えをオールウェイズ出してくれる選手
今季のヤンキースは紛れもなく大失敗だが、そのdumpster fireの中でも評価すべき選手を取り上げたい。
コールやジャッジのようにわかりやすく活躍をしている選手は置いておいて、数字以上に評価をしたい選手を紹介します。
以下の選手のポイントは大きい怪我をせず稼働し続け、レベルの高い合格点超え(以下略
Gleyber Torres (2B)
129試合中128試合出場
20HR 13SB
OPS .775
rWAR 2.4
fWAR 2.3
デビュー以来大きい怪我なく過ごしている点はもっと評価されるべき。
調子の波が相応にある為不調時は顰蹙買いがちだが、3-4WARの選手がフル出場することの意義は大きい。
そして今季は四球率8.9%を保ちつつ三振率を14.3%まで減少(リーグトップ10%以内、キャリア平均対比6%減)させ、パワーを少し犠牲にしてコンタクトと出塁に重点を置く、とアプローチを大幅に変えたことが功を奏している。
x系指標上本来はOPS .800前半くらいの結果が出るはずなので、シーズン終了時にはそれくらいに落ち着いていても不思議ではないでしょう。
来季オフにはFAになる為、一時期はトレード対象として騒がれていたが、個人的にはむしろ来季以降のチーム中核として契約延長しても良いのではと思うくらい頼もしい存在になりつつある。
Anthony Volpe (SS)
129試合中128試合出場
17HR 20SB
OPS .685
直近30試合 OPS .788
rWAR 3.2
fWAR 1.9
打撃が安定感に欠くも相当レベルの高い守備、かつほぼフル出場(奇しくも今日が初休養日)し続けていることを起因にチーム野手内で2~3位の貢献を出来ている。 あと3HRで20-20を達成するが、22歳のルーキーでこれは十分すぎる。
ハードヒットは出来ているので、あとは三振率(リーグ平均22.1%を5%超えた27.2%)を減らす、特にカーブ対策(対打率.071)をなんとかしてほしいところ。来季にトップ有望株としての意地を見せてほしい。
Michael King (RP)
42試合 69回
防御率 3.13
WHIP 1.17
rWAR 1.6
fWAR 0.9
基本はマルチイニングで使用され、既に69回も投げている(1登板あたり1.2回)鉄人ぶり。
回跨ぎ・火消しをできるクローザー・セットアッパーでもあり、勝ちパロングリリーフでもあり、オープナーでもあり、とどんな状況にでも柔軟に起用をできる点も数字に表れにくい評価ポイント。チーム事情で先発転向も視野に入れており、更に役割が変わる可能性も残されている。
怪我明けで球速が落ちていたり(今月に入って漸く戻りつつある)、去年はバケモノ級だったスイーパーが今季打ち込まれてしまっている為6月以降使用率を減らしている等課題は色々見られるが、それでも全然通用できている不思議さ。
今オフにどう再改造するかが注目ポイント。
Clarke Schmidt (SP)
27試合 129.1回
防御率 4.51
WHIP 1.32
rWAR 0.4 (本日分未反映)
fWAR 1.5 (同上)
数字は芳しくないが投球回数はチーム内2位、登板数もコールと一緒。
昨季は上記King選手と似たロングリリーフ起用だったので、先発としての初シーズンで(シーズン序盤は苦しんだものの)フル稼働をし、投球回数も伸ばしてきているのは頼もしいそのもの。
左打者対策としてシーズンオフに取り入れたカッターが4月にはボロボロに打たれていたものの、5月には球速を下げ、横移動を増やすことで改造するという器用さを魅せたり、宝刀のカーブ、回転数がリーグトップ1%のシンカー、皆大好きスイーパーと合わせてバランスの良い4球種を巧みに扱えるようになりつつあったり、と成長過程を見守るのが楽しいピッチャー。
これらの苦難とそれを乗り越えた力が来季の大ブレイクの土台であることを大いに期待している。
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