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撮影後記

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ストリートスナップさながらに本を読んでいる人に声をかけ、読書姿を撮影し、読んでいる本のタイトルを教えてもらう「東京の本よみ」です。撮影を振り返って、毎月最終日に撮影後記を書いてい…
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#東京の本よみ

【11月の本よみ】 ガラス越しの姿

いろんなシチュエーションがあるが、ガラス越しの読書姿は個人的に特に好きな絵のひとつ。 ガ…

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【11月の本よみ】 仲睦まじく

「仲睦まじく」 そんな言葉がぴったりのふたりだった。 2人で一冊の本を覗きこむように読ん…

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【11月の本よみ】 外は暮れなずんで

散歩かジョギングの帰り?と思うような、そのくらいラフでカジュアルな格好の人だった。 生活…

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【10月の本よみ】 公園の一角でタイムスリップ

真夏が終わり、べたつく湿度はなくなって、でも半袖で過ごせるとても気候のいい時期だった。 …

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【10月の本よみ】 朝のコーヒー、ウィーンの作曲家

朝8時台に散歩に出たら、外で本よみを見つけてしまった。 テラス席のこかげで朝の読書。 と…

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【10月の本よみ】 消えゆきはしない

とある町の路地、玄関先で本を読んでいる女性がいたので撮影を申し出ると、快く承諾してくださ…

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【9月の本よみ】 平日夜のひとり時間

平日の夜、どこで何をするか? これは結構、その人が何を大事にしているかが垣間見えるのではないかと思う。 例えば「平日は出来るだけ早く帰宅して、翌日に備えて休みたい。」という人もいると思うし、 趣味や習い事に時間を当てる人もいると思う。 「出来るだけ家族と一緒にごはんを食べたい」という人もいるだろうし、「少しでいいから1人で喫茶店でゆっくりするひと時をつくりたい」という人もいるかもしれない。 わたしの場合、平日の夜 「まだパソコン作業が残っているけれど、お酒を飲みたい

【9月の本よみ】 池のほとりで

なんとなく、混雑する駅に足が向かない時や、電車に乗る気分じゃない時ってある。 この日、用…

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【9月の本よみ】 東京画

「東京の本よみ」の写真は常に偶然の産物である。たまたま出かけた先に、たまたま本を読んでい…

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【8月の本よみ】 夕涼み

例年より長い梅雨が明けると、入れ替わるように強い陽射しが現れて真夏になった。日中は影も短…

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【8月の本よみ】 身近な避暑地

気温が30度を超えると、蚊の動きが鈍るらしい。35度くらいまで上がると、蚊は葉の裏などに隠れ…

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【8月の本よみ】 撮りたい姿

声をかける時はいつだって緊張がつきものなのだけど、その人が男性か女性かによってもその緊張…

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【7月の本よみ】 あじさいを背中に

そこは日常的に通る道だった。 まだ真夏のような日差しになる前の時期で、夕暮れ時のこと。 …

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【7月の本よみ】 パンを片手に

その人は、片手でパンを食べながら文庫本を読んでいた。 都内にあるフリースペースで、近くに自販機が何台か置かれていることもあり、何かを食べたり飲んだりしている人もいるような場所だった。 そっと近づいてしゃがんで声を掛けると、すぐに「いいですよ」と答えてくれ、「これ、食べちゃうね」と、あと一口ほどのパンのことを言った。 東京の本よみは、いつも読書をしている人に声をかけて撮影のお願いをする訳だが、 読書中 且つ 食事中 というのは、さすがに初めてだった。 「お食事中にすみ