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ライティングコンテスト(東京報道新聞主催)

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東京報道新聞が開催しているライティングコンテストの募集要項や結果発表、過去の受賞記事をまとめています。 過去の受賞記事は、ライティングコンテストで「優秀賞」「特別賞」「東京報道新…
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#優秀賞

生成AIと認知症介護:皆がフリーに幸せになる時代を目指せるか

認知症についての様々な研究がされてきている。 その予防法や治療法は一般的に知られるようになってきてはいるものの、現時点では、完治することのない病であることには間違いない。長生きする人口が多くなるにつれ、当然認知症患者も増えてゆく。幸いなことにそんな介護業界にもすでに生成AIは導入されており、これからもっと進化を遂げて行く必要がある。 私は姑の介護を経験した際、自分もいつしか他人に迷惑をかけるかもしれないという事が常に頭の片隅にあった。私は外国人として、その当時海外で生活をし

新潟市|自然豊かな「ちょうどよい」地方都市

雄大な信濃川の景色を眺めていると、心が洗われる。流れが穏やかな日も、雨で水量が増した日も、凍えるほどの寒さでまわりが雪景色の日も。絶えず流れ続け、その日ごとに表情を変える壮観な景色は、今も昔も心に潤いを与えてくれる。 新潟市のシンボルである信濃川は水系全体で367km。日本一長い河川として知られている、新潟市民の誇りである。私のふるさと、30年以上暮らす新潟市は自然豊かな街でありながらも、都会的な暮らしが実現できる、まさに住むのに「ちょうどよい」街である。 日本海に面し、

アフリカの太陽

サハラ砂漠に黄色く、大きな太陽が昇る。辺り一帯を焼け付すかのように、眩しい光を放っている。「あぁ、これは太陽を神様だと思うわけだわ」と感じた。アフリカで経験した、印象に残る出来事の一つだ。太陽が沈んだ夜、私はある少年と出会った。後の人生を、大きく変えることとなる人物と。 私がチュニジアを訪れた2012年7月は、ラマダン(断食)の時期だった。現地人は何も口にしないのかと思いきや、実際はかなりゆるかった。大人の飲食は許されてはいけないはずが、シャワーを浴びながら水を飲む人や、「

史上最も最強で単純な敵との奮闘記

A型の長女でも、未だに不安なことが頭をつきまとう。それはアパートを出ても、電車に乗っても、友だちに会っても仕事をしていても、いつもいつも頭にこべりついて離れない不安。そう、「鍵、かけたっけ」である。 コンロの火消しや窓の施錠に関してはまったく不安にならない。いつもいつも玄関の鍵の施錠だけ。なぜこんな単純なことがいつも不安なのかと言うと、それは私の生まれ育った実家に起因している。 私の故郷はかなり田舎で、家は山の奥の奥。コンビニまで車で20分かかるような奥地で、隣近所には祖