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『相棒』シーズン22-8「センチメンタル・ジャーニー」/世文見聞録117

下手な予想も数撃ちゃ当たる──川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。

「右京VS祖母」は省略しすぎ

○『相棒22』第8話(ネタバレ注意!)

「旅のお供」その1

<あらすじ>
角田(山西惇)が、旅行の日程をめぐって妻とぶつかり、離婚騒動にまで発展しているらしい。右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は愚痴に付き合うが、当の角田は「一人旅にでも出ようか」などと言って、すっかり頑なになっていた。ところが数日後、“一人旅”に出たのは、なぜか右京だった。北に向かう高速バスに乗り込み、隣席の老婦人からそれとなく情報を引き出していく。やがて右京は、尾上絹(中尾ミエ)と名乗ったその老婦人について、犯歴の照会を角田に依頼。右京の単独捜査には、何やらのっぴきならない理由があるようだ。いっぽう、別行動の薫(寺脇康文)は、都内の工場街で不審車両を追跡していた。どうやら、犯罪者グループに拉致された女性を救出するべく、動いているようだが……!?

公式サイトより

木暮林太郎:右京さんが乗った深夜バス──10月8日21時30分発の弘前駅行きだったな。

川口世文:さすが「目を皿」にしただけのことはある。これでわからなくなった。シーズン22の開始前の日付じゃないか。まさかこれってエピソード0だったのか?

木暮:しかも日曜日だぞ。あの二人、日曜日に何していたんだろう。しかも偶然若い女性が連れ去られるところを目撃するなんて……パトロールでもしていたのかな?

川口:でも、ようやく二人が「別行動」するパターンが出てきて面白かったな。二人が別れて何をしているのか、しばらく視聴者にはわからないし──。

木暮:そもそも角田課長が奥さんとの旅行でもめている話からはじまって、なぜか右京さんが急に弘前行く──センスのいい導入部だった。

川口:怪しい女性と右京さんがバスに乗る話は鈴木杏樹が演じた“月本幸子”と最初に会った回を思い出した。

木暮:ああ──「ついてない女」ってエピソードだな。過去作をよく研究している。

川口:中尾ミエのキャスティングも悪くなかった。“デコトラ”に乗り換えて一度は右京の裏をかくし。残念ながら“その後”が描かれなかったけど、もう一度ぐらい出てきても悪くない──もうちょっと後味のいい話で。

木暮:中尾ミエをキャスティングしたのと“尾上絹”というキャラクターの設定はどっちが先だったと思う?

川口:難しい質問だな。まずプロットがあって中尾ミエの出演が決まり、そこで天才女性詐欺師の変名を“尾上絹”に変えた──そんなところじゃないのかな?

木暮:いい線だと思う……それにしても角田部長と出雲麗音だけが特命係の事務所にいる部屋は面白かった。

川口:「野心と保身をはかりにかけりゃ保身が重たい出雲麗音」──いい替え歌になりそうだな(笑)


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