『スター・トレック:ピカード』シーズン3-10「ラスト・ジェネレーション」/世文見聞録81
「世文見聞録」シーズン2。川口世文と木暮林太郎が彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『スター・トレック:ピカード』の最終シーズンについて語ります。
○『スター・トレック:ピカード』シーズン3最終話(ネタバレ注意!)
木暮林太郎:ジャックの上に立ったのは「生存フラグ」どころの騒ぎじゃなかったな。
川口世文:「タイタンA」を「エンタープライズ“G”」にしたのは実にいいアイディアだった。これで間接的にライカ―もショーも“歴代艦長”ということになる。
木暮:ああ、ショー艦長……最後まで“いい奴”だった。もし続編ができたら“ホログラム”で復活してほしい。
川口:さらにつづきがある、というのはまんざら夢でもなさそうだ。今回のラストに出てきた“Q”はあくまで「歴史は繰り返す」という意味だと思うけど、ジェインウェイを最後まで登場させなかったのが気になる。
木暮:セブンが艦長を務める“G”を主役にしてつづけるなら、そこで満を持して登場したほうがいいもんな。
川口:でも、一方で『ストレンジ・ニュー・ワールド』が配信されている最中だからなあ、世代が違うとはいえ「エンタープライズ」が主役のシリーズが2本並列というのは前代未聞になるぞ。
木暮:ついでに「映画版」も継続させて、全部の「エンタープライズ」が登場してくればいいんじゃないか?
川口:“スター・トレック・バース”はやめてくれ。それにここまで盛り上がっちゃうと、次はハードルが高い。
木暮:シリーズじゃなくて単体の配信映画でもいいよ。
川口:ミシェル・ヨーがそのスタイルで『セクション31』をやるみたいだから、そういう可能性はあるかもなあ。
木暮:そうなったら、そろそろ映画館で観たいね。
川口:今回も劇場で観たかったけど、本当にそうしたらラストの2話だけでも、立ち上がれなくなったかもな。
木暮:それは大げさだろ? でも、配信じゃなかったら絶対にここまでは語り切れなかっただろうから、それを映画館で観たいというのはちょっと高望みが過ぎるか。
川口:それもいずれVRとかで解決するんじゃないか?
木暮:残念ながら、ジャックが人類とボーグや可変種のあいだを“取り持つ”存在になることはなかったな。
川口:そこまでは期待しすぎだった。まさかあんな風に“次”を予感させる展開になるとは思わなかったから。
木暮:結局、“ピカードの時代”はボーグを滅ぼすことで終わったのか?
川口:そうかな? おれはあくまで“ボーグクイーン”が滅ぼされただけだと思うけど。映画『ファースト・コンタクト』でうっかり“クイーン”を出しちゃったことで、ボーグの設定はかなり弱まった気がするんだよね。
木暮:明確な“中心”が生まれたことで倒しやすくなった感はあるな。作劇上はそのほうがやりやすいんだけどさ、特に映画の上映時間だったら。
川口:そうだよな。だから、ピカードが最初に出会った頃のボーグはまだまだ宇宙のどこかに存在している。
木暮:Qのせいでまたしてもそいつらに会っちゃうの?──“シン・ボーグ”に? エンドレスだな、そりゃ。
川口:もういいか、いい加減、ボーグの話は。それとヴァーディクがゆっくり時間をかけて元に戻るという話もやめとくか(笑)
木暮:何となく“ヴァーディクの逆襲”はありそうだ。
川口:『ピカード』の3つのシーズンは映画『ネメシス』に直結していて、それぞれが11、12、13作だったんだというのがおれの結論だ。
木暮:そろそろ“総括”だな? J・J・エイブラムズ版はなかったことにするのか?
川口:あれはあれ、これはこれ──で、こっちが本筋。あくまで個人的な意見としては。今回の作品は映画シリーズと『新スタートレック』の両方に区切りをつけた。
木暮:シーズン1・2を観てないから何ともいえない。
川口:だったら引き続き観返していくか?──1と2。
木暮:え?──どうして、そういうことになるんだよ?
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