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『相棒』シーズン21-4「最後の晩餐」/世文見聞録54
「世文見聞録」シーズン2。今週も川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。
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○『相棒シーズン21』第4話(ネタバレ注意!)
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川口世文:やっと“通常回”になった感じだけど、脚本の質は落ちなかった。序盤からこんなに強いカードを切りまくって大丈夫なんだろうかと心配になる(笑)。
木暮林太郎:今回の脚本家ははじめて見る名前だけど、よっぽど過去のエピソードを研究したんだろう。いくつか気になる点はあるけどうまく押し切ったし、“残酷な真実”で終わらない展開にも好感が持てた。もしこの話の“舞台版”を作るとしたら演出をぜひ担当してみたい。
川口:右京がずっと一つの場所にいて、“相棒”が外側で捜査してまわるパターンはこれまでもあったけど、この二人だとそれが際立ってくると、あらためてわかった。
木暮:それはどういうこと?
川口:つまり、右京が“頭”で亀山が“体”──2人を足して、ちょうど“1人の主人公”になっているんだ。
木暮:それはちょっと薫ちゃんをバカにしていないか?
川口:いやいや、最大級の誉め言葉だ。ほかの“相棒”の場合はそこまで徹底して“分業”されていなかった。
木暮:なるほど……それも“亀山最適化説”の一つか。
川口:ほかの“相棒”たちは「ホームズ&ワトソン」のパターンで、あくまで“捜査のパートナー”だ。一方で右京と亀山は捜査においては頭と体──1人の人間を2人でやっている。そこが『相棒』の発明だったんだ。
木暮:そうすることにどういう意味があるんだ?
川口:“ドラマのパートナー”になるってことだよ。
木暮:ますますわからない。
川口:つまり、伊丹との関係性や美和子の謎の料理──あれは“青いカレー”だったのかな?──など、ドラマとしての“幅”を示すのが亀山の役割だってことだ。ドラマ『相棒』を動かしているのはやっぱり彼なんだ。
木暮:すぐにはうなずけないけど、そういう視点でこのあとのエピソードを追いかけるのは悪くないかもな。
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