『相棒』シーズン21-13「椿二輪」/世文見聞録63
「世文見聞録」シーズン2。今週も川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。
○『相棒シーズン21』第13話(ネタバレ注意!)
川口世文:杉下右京と亀山薫を“対比”させるポイントはもう一つあったな。
木暮林太郎:というと?
川口:“理性”と“本能”っていったらいいのか?
木暮:「椿二輪」が贋作だと見抜いた件?
川口:見抜いたのは右京だけど、本人も気づかないうちに右京が先入観を捨てるような重要なヒントを与えていたわけだ。そもそも薫の嗅覚や味覚は昔から独特なんだ。
木暮:今回はむしろ“第六感”だけどな……一方で、相変わらず犯人を追いかけても捕まえられないなあ(笑)
川口:あれは最終回までに克服できるんだろうか?
木暮:そういう視点で観ている人はいないと思うけど。自転車のカゴからネギが無くなっているなと思ったら、ちゃんと伊丹が持ってきた。
川口:あれは脚本にあったのか、現場の演出だったのかは微妙だ。なんせ先週の“コーラ”と同じ監督だから。
木暮:自転車に持ち主の名前が書いてあるか、亀山が確認しているんだよ。全部、脚本にあったんじゃないか?
川口:それはともかく、せっかく中山忍をキャスティングしたなら、愛人役は中山美穂にやってほしかった。
木暮:それは余計な混乱を生んだだけじゃないか? ミスディレクションとしては悪くないけど。第一、そこまでするなら単独のエピソードにするのはもったいない。
川口:かつての長門裕之・津川雅彦兄弟じゃないけど、もうちょっといい使い方があった気がするね。
木暮:しかし、偽装心中を思いついて、すぐに“エカテリーナ・ジャスミン”なんて花の毒物を思いつくかな?
川口:そこはツッコミどころだな。早咲きの椿──“侘助”はきちんと解説しているんだから。
木暮:“侘助”を描いたと聞いたら、“第六感”がなくても、誰もあの絵から“情熱”は感じなかったかもな。
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