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『相棒』シーズン22-7「青春の光と影」/世文見聞録116

下手な予想も数撃ちゃ当たる──川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。

○『相棒22』第7話(ネタバレ注意!)

<あらすじ>
再結成が決まった4人組ロックバンド『ディープクルー』のボーカル・矢崎(金子昇)が、路地裏で亡くなっているのが発見された。警察は、酔っぱらい同士のケンカによる傷害致死とみて、捜査を始める。と、矢崎の妻は元アイドルで、今も時々テレビに出ているタレントだが、別居して2年になり、離婚話が進んでいたと分かる。事件に興味を持った右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、所属事務所を訪問。バンドメンバーや事務所の社長、マネージャーたちから話を聞く。すると、全員に確かなアリバイが無い上、気になる話も聞こえてくる。矢崎は唯我独尊の人物で、22年前の解散も、今回の再結成も、一人で勝手に決めたらしい。最近も練習をめぐってメンバーと衝突。また、女性メンバーの一人は当時、矢崎と交際していたが、一方的に捨てられらしく、顔には最近できたと思われる痣が。さらに、メンバーが昔作った曲を矢崎が盗用したという話や、事務所の社長から多額の借金をしていたという噂も。すなわち、殺害の動機は、すべての関係者にあった。

公式サイトより

木暮林太郎:(杉下右京を真似て)「不幸な出来事としかいいようがありませんねぇ……」

川口世文:まったくそのセリフどおりの事件だったな。

木暮:例によって“クズ男”の話かと思いきや、盗作も借金も女性を捨てた話も全部当人たちの嘘で、バタバタっと話がひっくり返って、本当は結構“イイ奴”だっただけに残念だ。“光と影”というより“真と嘘”の話。

川口:むしろ今回は“クズ女”の話だったのかも。

木暮:“クズ女”って、ひょっとして別居中の妻で元アイドルだという“シラカワユミ”のこと? あの名前、漢字で書くと絶対“白川由美”だと思わなかったか?

川口:おれたちの年代だったら絶対そう思うよ。きちんと「白河優実」って表記を見せてくれてよかった。でもおれがいいたい“クズ女”は、あの女社長のほうだ。

木暮:音楽業界の内情はよく知らないけど、確かになかなかブラックな会社経営だった。

川口:ところで一つ気になったことがある。妻の不倫のニュース記事の日付が12月15日、ケーキの領収書が12月6日。今回の話は実は“次回”放映される予定が繰り上がったんじゃないかな? 脚本家も同じだから、何らかの理由で急遽入れ替えられた。

木暮:何らかの理由って、例えば?

川口:あくまで推測の域を出ないけど、今回の話を“聴覚”ネタのラストにおいて一区切りしたかったのでは?

木暮:聴覚、聴覚、嗅覚ときて、ラストにまた聴覚。なるほど“五感シリーズ”だったのか……それ、本当か?

川口:次の第8話で“11月末前後の日付”が出てきたら、かなり有力な説になると思う。

木暮:わかった。目を皿のようにして観てやろう。右京さんが“犬のお巡りさん”なら、こっちは“目ン玉つながりのお巡りさん”だ!


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