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『相棒』シーズン22-13「恋文」/世文見聞録122

シーズン22も後半戦。下手な予想も数撃ちゃ当たる──川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。

○『相棒22』第13話(ネタバレ注意!)

<あらすじ>
匿名で5通もの“ラブレター”を受け取った美和子(鈴木砂羽)は、色めき立って、右京(水谷豊)に差出人の割り出しを依頼する。その様子を横目で見ていた薫(寺脇康文)は、不機嫌モード。そんな中、伊丹(川原和久)と偶然、路地裏で出くわした薫は、喉を切られて死んでいる男性を発見。その手には、“亀山美和子様”と書かれた封筒が握られていた。被害者は、美和子が行きつけにしているカフェの店員で、封筒の中身は持ち去られていた。捜査に乗り出した右京は、被害者が戸倉充(モト冬樹)という画家の絵画展のチケットを所持していたことに着目。戸倉は12年前に失踪した妻の捜索を求め、地元警察署の前で座り込みを続けているいわく付きの人物だった。所轄の刑事によると、戸倉の妻は失踪直前、「男に襲われていた」との目撃証言があり、戸倉のパトロンが容疑者として浮上したものの、問題の男は暴力団同士の抗争に巻き込まれて死亡したという。いきさつを知った右京と薫は、戸倉のもとを訪れ、直接事情を訊ねるが…!?

公式サイトより

川口世文:特命係って報告書は一切書かないのかな?

木暮林太郎:どうして急にそんなことが気になった?

川口:亀山のワープロの打ち方があまり下手で、しかも遅かったから。あれじゃあ書類仕事は無理だよな?

木暮:右京さんもそういっていたからな。“手書き派”だったんじゃない? 今回はそれだとバレるからあえてパソコンを使った。封筒の宛先印刷の仕方が何とも不慣れな感じだったもんな。

川口:手書きといえば、ラストで右京さんが書こうとしていた手紙──縦書きなのに、いきなり「宛名」から書いていた。あれもちょっとヘンだ。

木暮:一般的な書き方じゃないかもしれないけど、最近はさほどうるさくいわないし、右京さんはロンドン仕込みだから、英文のスタイルなんだよ。

川口:だったら、せめて横書きにして「親愛なる宮部たまきへ」ぐらい気取ってほしかった。

木暮:これまで以上に細かいところを気にしているな。

川口:ついでにもう一つ、油絵の具を重ね書きすると、あんなにきれいにがせるものなのか?

木暮:わからないけど、描き方次第なんじゃないか?

川口:妻の“書き置き”を塗り隠したいのに? プロの画家がそんなことするか? しかも被害者も右京さんも、いかにもそこに何か隠されていますって場所にすぐ気づいて、必要最小限の場所しかペインティングナイフで削っていない……。

木暮:あのな、忠告しておくけど、そんなごく細部から何か読み取ろうとしても今回は無駄だと思うよ。

川口:いうとおりだな。とにかく事件そのものがやりきれなかったからな。売れない画家の妻の失踪事件──68歳の夫は妻のメッセージをきちんと読み取れない。

木暮:いろんな意味で、身につまされちゃったんだね。

美和子の入館証のデザインがよくわからない

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