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専門家ボードのメンバーはどんな人?⑰ (検査・診断チーム 柳原 克紀先生)

こんにちは。東京iCDCの事務局です。
東京iCDCの専門家ボードに参画いただいている先生方を順番に紹介していきます。
17回目は、検査・診断チームの柳原 克紀(やなぎはら かつのり)先生です。

柳原克紀写真

―Q 最初に自己紹介をお願いします。

長崎大学病院検査部の柳原克紀と申します。この度、東京iCDC専門家ボードの検査・診断チームの一員にご指名いただき、ありがとうございます。
私は、感染症、特に呼吸器感染症を専門として、病態解析や治療薬の開発に取り組んできました。なかでも新しい検査診断法の開発や、適切な治療法の確立を積極的に推進してきました。
現在、長崎大学病院で、検査部長として感染症診断の責任を担っており、感染制御部門のコアメンバーとしても活動しております。新型コロナウイルス感染症のPCR検査につきましては、長崎県全体をカバーできるネットワークを構築し、関連施設やクリニックの検査を受注し、県全体の診療に貢献しております。新型コロナウイルス感染症の対策において、検査診断は極めて重要です。微力ではございますが東京iCDCの活動に精一杯頑張ります。
よろしくお願いいたします。

―Q 次に先生の経歴を教えてください。

私は、長崎県に生まれ、1991年に長崎大学医学部を卒業して医師になりました。卒業後は、内科医として研修した後、呼吸器疾患を専門として診療、研究ならびに教育に従事しました。研究については、呼吸器感染症を専門にして参りました。
大学院を修了した1997年に、さらなる研鑽の場を求め、米国ネブラスカ大学医療センター生化学分子生物学教室に2年間留学し、基礎研究に邁進しました。米国では、難治性呼吸器感染症の遺伝子治療が研究テーマでした。
帰国後は、長崎大学医学部内科学教室で診療と教育、同薬学部で研究を行いました。2006年から現在の病院検査部に異動となり、検査診断学を専門としています。
最近は薬剤耐性菌に対する研究を進めており、厚生労働省の研究班班長なども務めました。新型コロナウイルス感染症に関しては、日本医療研究開発機構(AMED) ウイルス等感染症対策技術開発事業「COVID-19 定量的スクリーニング(抗原・抗体検査)検査法の基盤開発」代表者として、優れた検査法の開発研究に取り組んでおります。

―Q 最後に都民の方へのメッセージをお願いします。

東京都におけるCOVID-19患者の増加は、きわめて深刻で、都民の皆様はご心配のことと拝察いたします。緊急事態宣言や長引く自粛のため、お疲れになっているものと思います。私たちはさまざまな感染症と闘ってきました。古くはコレラ、ペスト、天然痘であり、最近ではインフルエンザです。多くの苦難を乗り越えて、勝利して来ました。間違いなく近い将来、COVID-19にも克つことが出来るはずです。
新型コロナウイルス感染症の対策において、検査診断は要であり、PCRや抗原検査を効率よく活用することで、感染対策を円滑に進めることができると考えています。検査診断は、社会経済活動再開のためにも大きな役割を果たします。よろしくお願いいたします。

―お忙しい中、ご協力いただきました柳原先生ありがとうございました。

東京iCDCでは、今後も専門家ボードに参画いただいている先生方の紹介記事をnoteにて発信していきます。引き続き、東京iCDCの活動にご注目ください!

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