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専門家ボードのメンバーはどんな人?⑳(人材育成チーム 中村 茂樹先生)

こんにちは。東京iCDCの事務局です。
東京iCDCの専門家ボードに参画いただいている先生方を順番に紹介していきます。
20回目は、人材育成チームの中村 茂樹(なかむら しげき)先生です。

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―Q 最初に自己紹介をお願いします。

私は感染症専門医として東京医科大学で感染症の教育、研究、診療支援を行なっています。感染症と一口にいってもその中身はとても複雑で、感染症にかかるヒト、感染症をひき起こす病原体、そしてその治療薬からなる3因子のバランスで成り立っています。感染症にかかっても治療薬があるから大丈夫、と考えておられる方も多いかもしれませんが、近頃は薬が効かない耐性菌が増加しておりますし、未知の病原体に対してはもちろん治療薬はありません。また治療薬はあっても重症化してしまった場合は十分な効果が得られないこともしばしばです。私は病原体がどのように感染症を引き起こし重症化するのか、その理由について、ヒトの免疫と病原体の感染力のバランスに注目し、免疫の活性化や感染力を弱めるといった新しい考え方に基づく治療法や予防法の開発を行っています。

―Q 次に先生の経歴を教えてください。

2000年 長崎大学医学部卒業
2000年 長崎大学病院 第二内科に入局
2003年 虎の門病院 呼吸器科 専攻医
2009年 米国ペンシルべニア大学 微生物学教室に留学
2011年 長崎大学病院 第二内科 助教
2015年 国立感染症研究所 真菌部 主任研究官
2018年 国立感染症研究所 真菌部 第一室長
2019年 東京医科大学 微生物学分野 主任教授

―Q 最後に都民の方へのメッセージをお願いします。

新型コロナウイルス感染症のような未知の感染症が発生した場合、感染症に対する疫学、診療、研究、感染対策の知識や技術を総動員し、素早く対応にあたることが求められます。そのためには感染症教育による専門知識をもつ人材の育成、中心となって対応にあたる組織の構築など、平時からの備えが重要です。東京iCDCは、まさにそれらの役割を担う組織であると思います。私もその一員として、感染症から都民のみなさまの安心・安全を確保するために全力で取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

―お忙しい中、ご協力いただきました中村先生ありがとうございました。

東京iCDCでは、今後も専門家ボードに参画いただいている先生方の紹介記事をnoteにて発信していきます。引き続き、東京iCDCの活動にご注目ください!

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