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【VOICE】Vol.95 佐藤 晃大

得意とするヘディングとクロスが合えばもっと得点できる

6月12日に行われた「四国ダービー」第18節愛媛FC戦では、21分にカルリーニョス選手のクロスをヘディングで決めた。
「あの時はカル(カルリーニョス選手)が顔を上げた途端、反射的にあそこに来そうだなと思って走っていたんです。ヤマ(山﨑選手)がうまく相手選手を引きつけてくれたおかげで、タイミング良く頭に当てられました。クロスに入るヘディングは以前から得意としていたので、自分としては試合の中でああいうクロスがもっと欲しい。裕斗(内田選手)や陸斗(広瀬選手)にも伝えているので、そこがうまく合えばもっと得点できると思います」

そして、2-0で勝利した第22節横浜FC戦でも、内田選手のロングボールに頭で合わせ、山﨑選手のゴールをアシストした。
また、前線でのスピード感あるプレーも佐藤選手の持ち味で、惜しくも得点とはならなかったものの第21節V・ファーレン長崎戦では抜け出してシュートを放つ場面もあった。
「速いボールに対して、相手選手よりも早く前に入って当てていくようなプレーは得意です。抜け出すプレーについては、裏を狙っていくということを長島監督がキャンプの時から徹底してきました。今はワントップの前のポジションで出ることが多いので、そういうプレーがないとディフェンスの裏が空かず、シャドーや中盤の選手もやりづらくなってしまいます。長崎戦ではシュートを外してしまったので悔しかったですが、決して悪い形ではなかったと思っています。さらにパス、シュートの精度を高めていくしかありません」

プレーでチームを引っ張っていきたい

今シーズンも後半戦に突入した。シーズン初め、今シーズンに懸けていると語っていた佐藤選手だが、4〜5月は試合に出られない時期が続いた。
「全試合出るぐらいの気持ちで臨んだシーズンでしたが、ケガもあってコンディションもなかなか上がり切らず、チームに貢献できない悔しい前半戦になってしまいました。ケガについては一度痛めると長引いてコンディション調整が1からのスタートになってしまうので、改めてケガをしない体づくりに取り組んでいます。自分の場合、前線でハードワークをしたり、相手ボールをマイボールにしたりするというプレースタイルなので、そこはおろそかにせず、ケガをしないでもっと試合に絡んでいきたいです」

佐藤選手は東海大学卒業後、2009シーズンにヴォルティスに加入。2011シーズンにはチーム最多の9得点を挙げ、昇格争いに貢献した。
そして、2012シーズンから2014シーズンはガンバ大阪でプレーし、2014シーズンはチームの3冠に貢献した。特にリーグ優勝につながる首位攻防戦となった浦和レッズとの試合で、途中出場して決勝ゴールを決めたプレーは強く記憶に残る。
「新卒ルーキーとしてヴォルティスに加入した2009シーズンはもちろん、ガンバ大阪の時と比べても、今はチームの中で求められているものが全く違います。ガンバではまず試合に出場することが目標で、常にいい状態に持っていけるようにコントロールすることが第一でした。でも今はチームを引っ張っていかなければいけない立場であり、自分が得点するかどうかがチーム全体の結果に関わってくるというプレッシャーもあります。サポーターからもたくさんの声援をいただいているので、フルで出るという意識も持っていますが、それだけに結果を残せていないことが悔しいです。僕は決して声を出して引っ張っていくタイプではありませんが、プレーで引っ張っていきたいという気持ちは強いです」

フォワードとしてもっと点を取って勝利に貢献したい

7月24日には第25節「四国ダービー」愛媛FC戦を控えている。何としてもダービーフラッグを守り抜きたい。
「とにかくゴールを取りたい。1試合の複数得点も今シーズンは2点が最高なのでフォワードとしてもっと点を取って勝利に貢献したいです。チームとして前半戦を振り返ると、決して内容が悪い戦いばかりではなく、あと一歩寄せられたらよかったと思う失点もあるので、今後、歯車が合えば得点につながると感じています。同じフォワードのヤマ(山﨑選手)や大生(渡選手)たちは若いのに本当にうまいと思いますし、大河(前川選手)も練習試合で結果を残しています。そんな中で自分ももっと結果を出していかなければいけないし、そうやって刺激し合って得点を増やしていくことがチーム力だと思います。なんといっても自分も若いヤツには負けたくないですから。四国ダービー第1戦で勝った時、サポーターの方たちが本当に喜んでくれて、”ありがとう”という言葉もたくさんいただきました。ダービーに懸けているファン・サポーターは多いと思うので、次のダービーも一丸となって勝ちたいと思います」

後半戦になるといよいよ昇格争いも本格化する。佐藤選手は4位で昇格を逃した2011シーズンを知る数少ない選手であり、ガンバ大阪でも降格や1シーズンでの昇格を経験している。
「前半戦を終えて厳しい状況ではありますが、昨シーズン、後半戦で巻き返して昇格争いに絡めたことからも、ここから勝負だと思っています。まだまだチャンスはありますし、目の前の1戦1戦を大切にして1つでも多く勝ち点を積み重ねられるように頑張るしかありません。選手、ファン・サポーターが一丸となり、昇格できるという雰囲気をつくっていきたいです。そのためにはこの先、勝ち切れる試合をしていくしかないと思っています」